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鶴嶋乃愛:初主演ドラマで2023年がスタート「ありがたく、うれしい」 「魔性の女の子」の言葉に共感

 女優の鶴嶋乃愛さんと俳優の村井良大さんがダブル主演する連続ドラマ「あなたは私におとされたい」の放送がMBSドラマ特区枠で1月5日深夜0時59分にスタートする。鶴嶋さんは今回がドラマ初主演。「2023年を初めての主演ドラマからスタートできることがありがたく、うれしい」と話す鶴嶋さんに、ドラマや今年の目標について聞いた。

 ◇撮影は和気あいあい 宇垣美里と宝塚トークも

 2022年を「今まででいちばんたくさんの役に出合えた年。ものすごくツンデレだったり、ものすごくテンションが高かったり……引き出しとして用意していなかった役が多くて、毎回できるかな?と思いながら撮影に入っていました。毎日が挑戦の連続でした」と振り返った鶴嶋さん。

 今回演じるのは、証券会社の新入社員で「絶対に不倫させる女」とされる立花ノア。村井さん演じる「絶対に不倫しない男」という上司の相澤直也を誘惑し、翻弄(ほんろう)していく。鶴嶋さん自ら「魔性の女の子」と表現するキャラクターだ。

 「主演という意味でも、2022年に演じた中でいちばん印象的な役という意味でも、濃いお仕事になりました。撮影を重ねるごとに役が自分にしみこんでいっていますし、これまででいちばん役を取り込めていると思います」

 「絶対に不倫させる女」という役どころには、「やっていることには共感できませんし、不倫はいや」としながらも、言葉には共感することもある。

 「的を射ていると感じる言葉が多いんです。内に秘めているものは近いのかもしれません。『人って自分のことを大切にしてくれる人を大切にしてくれるものなんだよ。夫婦だからといって、そうなれるわけではないんですよ』というせりふは、その通りだなと思いました。大切にしてくれる人のことを、私も大切にしたいと思う。心の底から言えた、好きなせりふの一つです」

 初めてのドラマ主演で撮影前には不安があったものの、共演者とノアというキャラクターに助けられた。

 「人見知りなので……みなさんと打ち解けられるかなという不安もあったんですけど、ノアちゃんは相手との距離感が近く、グイグイと攻めていく性格。私から迫るシーンが多いおかげもあって、いままでのどの作品よりも、共演者の方と話せるようになりました。ノアちゃんに助けられているような部分はありますね。

 村井さんをはじめ、みなさんが和気あいあいと接してくれます。(直也の妻を演じる)宇垣(美里)さんとは“宝塚好き”という共通の趣味があって盛り上がりました」

 今回の作品を通じて結婚について考えることもあった。

 「改めて、誰かと生涯をともにするという誓いは、難しいことなんだと感じました。結婚は幸せなことなのに、台本を読んでいるとつらくなることもあります。人と人との関係は、大切にしていかなければ、こんなにすぐに壊れてしまうんだなって。ノアちゃんが抱えているのは、きっとさみしさや孤独。そこも大切に演じています。

 フィクションだからこそ楽しめる危うげなストーリーですが、考えさせられる部分もたくさんあります。ノアちゃんが人間の本性、奥深くに眠っている気持ちに問いかけていく。視聴者の方も自分がノアちゃんに問いかけられているような気持ちになると思います」

 ◇自分にしかないきらめきを表現したい

 2023年の目標を聞くと「たくさんの役に出合えたらうれしい。鶴嶋乃愛の表現をみなさんにお届けしていきたい」と話した鶴嶋さん。

 女優業のほか、「趣味がたくさんあるので、今まで以上に自分の『好き』がお仕事につながるような年になったらうれしいです。私が撮る写真や、絵が好きと言ってくださるファンの方も多いので、将来的には個展もやりたいですね」と笑顔を見せる。

 趣味は洋服、写真、絵、宝塚、昭和歌謡……と多岐にわたる。

 「ファンイベントで松田聖子さんの歌を歌わせていただいたとき、ボイストレーニングにも通い、より奥深さを感じました。表現者の方々には、その人にしかないきらめきがある。そういう存在に私もなりたいと常々思っています」

 <プロフィル>

 つるしま・のあ 2001年5月24日生まれ。高知県出身。「ピチレモン」(学研教育出版)の専属モデルを経て、2016~20年にティーン誌「Popteen(ポップティーン)」(角川春樹事務所)の専属モデルを務める。2019年、特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」(テレビ朝日)のヒロイン役で女優デビュー。2022年は映画「僕らはみーんな生きている」(金子智明監督)などに出演した。

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