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彼女がキレイな理由:明日海りおさん 宝塚退団から3年たち「楽しみ方が分かってきた」 自分をアップデートして内面も豊かに

 俳優の明日海(あすみ)りおさんが、戸田恵子さんとともに主演するミュージカル「エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-」が5月7日から上演される。2019年11月に宝塚歌劇団を退団してから丸3年がたち、「ようやく楽しみ方が分かってきた感じがします」と話す明日海さんに、自身の変化や美しさについて聞いた。(全3回の2回目)

 「私はコツコツタイプ。時間がかかり、亀の歩みになってしまう。コロナ禍もありましたし、退団から3年数カ月たちましたが、だんだんと、新しい環境での楽しみ方が分かってきた気がします」

 この3年でNHK連続テレビ小説「おちょやん」などのドラマに出演したほか、映画の日本語吹き替え、ソロコンサートに挑戦。舞台にもコンスタントに出演するなど、活躍の幅を着実に広げてきた。

 「もちろん、もっとこうなりたいのに、もっとスムーズにできたらいいのにと思うことは山ほどありますが、少しずつ慣れてきました。

 ドラマの撮影をしているとき、舞台の稽古(けいこ)をしているとき、雑誌の撮影をしているとき……と、いろんなテンポでの生き方を一通り経験して、こういうときは少しリラックスしてもっと楽しめばいいんだとか、仕事以外のことも楽しまないとダメだなと思うようになってきました。

 その分、気合を入れて仕事を頑張らなきゃとか、トレーニングやレッスンなどの身になることももっと頑張らなきゃと思うこともあります」

 心境の変化は、「さまざまな人との出会いやコミュニケーション」によるものだという明日海さん。

 「宝塚時代は、昔から知ってくれている人の中でする団体生活だったので、とても安心できました。今は毎回、新しい人に出会う日々。すてきな人々との出会いから学んで、自分が少しずつ変わってきたんです。最初は嫌われたくないって緊張していたり、“宝塚の人”と見られるから、ちゃんとしなきゃという気持ちが大きかったりしたんですけど、徐々に楽しめるように」

 開幕を控える「エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-」は、20世紀前半の化粧業界に革命を起こしたエリザベス・アーデンとヘレナ・ルビンスタインの長年に渡るライバル関係と秘められた苦悩を描く物語。明日海さんは自らの化粧品ブランドを世界的地位へと押し上げ、女性たちの美をサポートしたエリザベス・アーデンを演じる。

 明日海さんに、“美しい女性”とはどんな人かと聞くと、「男性も女性も美しさに変わりはないと思います。男女問わず、生きざまや仕事への情熱を持っている人、自分のライフスタイルにこだわりを持っている人、大切にしているものがある人をすてきだな、美しいなと感じています」と話す。

 そんな明日海さんが大切にしているものは……。

 「私は、やっぱり仕事ありき。幸運にも、自分の好きなことが仕事になっていますし、この仕事は体が商売道具です。自分の感性を通してお芝居、ダンス、歌が作られていく。自分のコンディションや経験がすべて役に立つ仕事です。だからこそ美容も、健康も、心の健康も役に立つことはなんでもやって自分をアップデートして、内面も豊かになれるよう努めています」

 そして「昔から、ミステリアスだと言われるので……気をつけているんです」と照れたように笑う。

 「集中しているとミステリアスに見えるようで、よくないなと思っているんです。もちろん、仕事中は集中してピリッとしなくてはいけないときもあります。でも、厳しい面だけ見せていると人は離れていってしまう。ピリッとするときと、そうでないときを切り替えて、普段はなるべくふんわりしていたいですね」

 <プロフィル>

 あすみ・りお 1985年6月26日生まれ。2003年、宝塚歌劇団に入団。2014年5月、花組トップスターに就任した。2019年11月、惜しまれながら退団。その後はNHK連続テレビ小説「おちょやん」、舞台「ポーの一族」、「マドモアゼル・モーツァルト」、「ガイズ&ドールズ」、連続ドラマ「コントが始まる」「大病院占拠」(ともに日本テレビ)などに出演。初冠番組「明日海りおのアトリエ」がHuluでシーズン2まで配信。

 *……ミュージカル「エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-」は5月7~17日に日生劇場(東京都千代田区)で上演。同27~29日に森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区)、6月2~4日に御園座(名古屋市中区)で、同8~13日に京都劇場(京都市下京区)で公演を行う。

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