服部百音：「衰弱して28キロぐらいになった」　服部良一のひ孫、まひ性腸閉塞からの復活を振り返る　「徹子の部屋」で

　バイオリニストの服部百音さんと指揮者の井上道義さんが、4月17日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」（テレビ朝日系）に出演。服部さんは昨年、大病をして演奏会を休むことになった際のことを、「自分の心のよりどころが全部途絶えたような感覚になった。体はどんどん衰弱していて、いっとき28キロぐらいになってしまった。骨格標本みたいに。お先真っ暗みたいにどんどん暗くなって……」と振り返った。

　服部さんは、NHKの連続テレビ小説「ブギウギ」の登場人物のモデルにもなった作曲家、服部良一のひ孫で、作曲家の服部克久さんの孫にあたる。

　盲腸の手術をした後にまひ性の腸閉塞となってしまった服部さん。「内臓が一切動かなくなってしまって。食べても吸収できないから、点滴で入れていかないと、体が存在できなくなってしまう状態だった」と回顧。

　演奏会は「心のよりどころ」だったことから、楽屋で点滴をしてステージへ行き、楽屋に戻ってまた点滴をするという生活を半年ほど続けたという。しかし、10分の本番で歩けなくなってしまったこともあり、周囲の説得を受け、演奏会を1カ月間休むことにした。

　演奏会という「心のよりどころ」を失って衰弱し、暗い日々を送る中で、「常に100％演奏している自分」にしがみついて生きていくことは不健全だと気がついた。

　祖父に言われた「柳に雪折れなし」という言葉を挙げ、「柳がたわんで、雪が降り積もっても折れないような生き方にしろ、と言われたことを思い出して。そこから変えようと思って今に至ります。仕事以外の人生を考えてこなかったので、これから考えようかなと思っています」と語った。

　この日は服部さんが「レチタティーヴォとスケルツォより スケルツォ」を演奏した。