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俳優の柴咲コウさんが6月5日、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で行われた主演映画「蛇の道」(黒沢清監督、14日公開)の会見に出席した。全編フランス語で撮影された同作への出演にあたり、現地生活を体験し「マルシェでお買い物する時にフランス語を使ってみたり、タクシーに1人で乗ってみたりしたんですけど、うまく伝わらない時の方が大半でした」と明かしつつ、「その挑戦に意味があると思ったし、海外での仕事は『自分の殻を破ってもうちょっと成長したい』という気持ちを高めさせてくれるところがあるので、これからもいろいろな言語の作品に挑戦したい」と意欲をみせた。
映画は、黒沢監督のセルフリメーク作品。日仏共同製作。愛娘を何者かに殺されたアルベール・バシュレ(ダミアン・ボナールさん)が、パリで働く日本人の心療内科医・新島小夜子(柴咲さん)の協力を得ながら犯人を突き止め復讐(ふくしゅう)することを生きがいに、殺意を燃やしていく。そして次第に真相が明らかになる……というストーリー。
柴咲さんは、現場でのコミュニケーションについて「現場でフランスのスタッフ、俳優さんたちとコミュニケーションを取りたいけど、フランス語はせりふ以外はままならない。じゃあブロークンイングリッシュで、と思うんだけど、やっぱりフランス語のせりふだから、フランス語を話したいんですね」と説明。
さらに「頭がこんがらがって、何を言ったらいいか分からない……みたいなことがあったんですけど」と苦笑いしつつ、「(撮影)後半になると、スタッフが何を要望しているのかなんとなく分かってきて、少しだけフランス語で答えられるようになって。そういう、ちょっとずつの自分の成長はとても楽しかったです」と当時の喜びを語っていた。
会見には黒沢監督も出席した。