取材に応じた杏さん
俳優の杏さんが、「劇映画 孤独のグルメ」(松重豊監督、1月10日公開)に出演する。松重豊さん主演の人気ドラマシリーズ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)が、松重さん自身が監督・脚本も務め、映画化した。フランスと日本の2拠点生活を行う杏さんに、新年の抱負や思い出の味や食へのこだわりを聞いた。
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◇忙しい日々の食事でも「温度を感じたい」
「孤独のグルメ」は、原作を久住昌之さん、作画を谷口ジローさんが手掛けた同名マンガが原作の長寿グルメドラマ。松重さん演じる輸入雑貨商の主人公・井之頭五郎が営業先で訪れた食事処に立ち寄り、独りで食事を楽しむ様子が描かれ、長年にわたって人気を博している。
「松重さんからお声がけいただき、原作にもあるパリでのエピソードを大事に描きたいと聞き、出演できることをうれしく思いました。それに井之頭五郎さんに会えるっていうのはちょっとミーハー的なものもありました。人気キャラクターというか、アイドルに会えたような(笑)」と出演が決まったときのことを振り返る。
杏さんが演じた千秋は、フランス在住で、祖父の思い出のスープ探しを井之頭に依頼するという役どころ。杏さん自身の思い出の味は「青森の郷土料理」だという。
「祖父が青森出身なので、東京・飯田橋の青森県の物産店で、青森の郷土料理や名物を買ってきてくれていました。ニシンの切り込みとか、リンゴジュースとか。青森には数えるほどしか行ったことがなくて、もう15年ぐらい現地に行けていないので、おいしいものを食べに行きたいですね」
フランスでの生活を始めて食の好みに変化はあったのだろうか。
「日本にいるときはもともとご飯派だったんですが、やはりパンを食べる機会が増えました。日本にももちろんおいしいパンはありますが、フランスは種類も豊富で意外と安い。あと、チーズがおいしい! ヨーグルトやバターなど乳製品はとにかくおいしいです」と笑顔を見せた。
忙しい日々での食へのこだわりを聞くと、「温度を感じたい」と即答。
「例えば仕事に追われているときなどは、お弁当を持って帰ってそのまま食べることもありますが、小皿に移して温めて、ゆずコショウをちょっと加えて……とそういうことをちょっとでもできれば」
◇子どもたちに「親の自分が楽しむ背中」を見せる
3人の子どもを育てる杏さんは、「子どもメニューを意識せず、食べたいと言えば同じ物を食べる」と話す。
「もちろん食べやすいように柔らかくしたり、子ども用には辛くしなかったりという差はあるんですけど、『無理、無理』と言わずに食べてみたいという気持ちを大事に、興味を持ったものは一緒に食べています」
子どもたちの好物はそば。
「日本に帰ったら何が食べたい?って聞くと『お店のそば』って。もりそばが好きで、もう大盛りでも食べられちゃうほど大好きです(笑)」
子育てとの両立で、大切にしていることは「親の自分が楽しむこと」だという。
「もちろん“子どもファースト”になる場面は多いですが、自分の好きなことをしているときや仕事も含めて、楽しんでいる背中を見せることは大事だと思っています」
そんな杏さんがホッとできる瞬間は「おいしいものを食べているとき、ちょっとしたご褒美的なものを開けるとき」。
「最近のご褒美は、薄切り肉。フランスではなかなか手に入らなくて、日本に帰ってから食べました。夜はしゃぶしゃぶにして、朝はすきやきにして……。生卵も貴重なので、すき焼きに落として食べました」
現在38歳。30代ラストイヤーとなる2025年をどんな年にしたいのかも聞いた。
「30代最後だっていう意識はなくて、最後だから何をするっていうことはないんです。でも、まだまだ新しい環境の中でのチャレンジが多いので、ずっとアウトプットしていろんなことに挑戦してみたい」
<プロフィル>
あん 1986年4月14日、東京都生まれ。2001年にモデルデビューし、ニューヨークやパリ、東京などのコレクションで活躍。2007年に女優デビュー。その後は、ドラマ、映画などで活躍。2022年、国連WFP親善大使に就任。
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