ライフスタイル誌「Casa BRUTUS」2025年9月号から連載をスタートする彬子さま 学習院東別館(旧皇族寮)東側2階の一室で photo/津保建秀 (C)マガジンハウス
三笠宮家の彬子さまが、8月7日発売のライフスタイル誌「Casa BRUTUS(カーサ ブルータス)」9月号に登場する。同号から連載エッセー「彬子女王のモダン建築めぐり」がスタートし、美術やデザインへの造詣が深い彬子さまならではの視点で、明治、大正、昭和初期に建てられたモダン建築についてつづる。
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彬子さまは、1981年生まれ。大正天皇のひ孫で、天皇陛下の「はとこ」にあたる。学習院大学卒業後、英オックスフォード大学マートン・カレッジに留学。2010年、同大学院で女性皇族で初めての博士号を取得した。
連載の第1回は、学習院東別館(旧皇族寮)を訪れる。学習院大学のキャンパスにたたずむ東別館はかつて皇族たちが学び暮らした寄宿舎で、宮内省内匠寮が設計した世界で唯一の皇族のための寮だったという。彬子さまが学習院大学在学中は、教室として学んだ場所でもあり、その頃の記憶についての記述や、今回の取材を通じて得た新たな「気付き」に関する考察などをつづる。
◇連載開始にあたり彬子さまが寄せられたコメント
私が専門とする近代は、日本人の暮らしが大きく変わった時代です。髷(まげ)を結っていた人たちは断髪し、着物姿に帽子をかぶったり、喫茶店に珈琲やアイスクリームを楽しみに出かけたりする人たちも増えてきます。さまざまな西洋文化が日本に流入し、取り入れられたり、日本文化と融合したりしながら、多くの人たちの手によって、新しい文化が生み出されていくこの時代のことが私はとても好きです。今まで自分が知らなかった文化に出合った人たちの、期待や不安、興奮や高揚感など、当時の息遣いが一番強く感じられる時代だからかもしれません。
そんな時代に建てられたモダン建築からは、そこに暮らしていた人たちのさまざまな思いが伝わってきます。設計した建築家とはどのような関係があったのか、和洋折衷の造りにしたのはいかなる理由があったのか、明るいテラスでは家族でどのような会話を交わしたのだろうか……そんなことを考えながら建物の中を巡っていると、いつもあっという間に時間が過ぎてしまいます。近代から現代へと、多くの人たちの手によって遺されたモダン建築に込められたものがたりを、この連載を通してひも解いていけることを、大変楽しみにしております。
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