「第20回難民映画祭」のオープニング上映イベントに登場した石原さとみさん
俳優の石原さとみさんが11月6日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)で行われた「第20回難民映画祭」のオープニング上映イベントにゲストとして登場した。同映画祭は、2006年にスタートした日本初の「難民」に焦点をあてた映画祭。石原さんは、同映画祭に参加したきっかけとして、自身の二人の子供への切実な思いがあったことを明かした。
同映画祭参加のきっかけを聞かれた石原さんは、今年のハーバード大学の卒業式の生徒代表のスピーチを聞き、「震えるほど大変感銘を受けました」とエピソードを語り、「彼女のスピーチの一節で、和訳なのですが、『人類は共に繁栄し、共に滅びる』というフレーズがありました。世界中の苦しみや喜びは、一部の人だけのものではなく、私たちみんなに共有されるものだという趣旨だったんですが、本当に感動して。私は、二人の子供がいるのですが、彼女のような視点を持つ大人になってほしいと本当に強く思ったんです」と話した。
「この人のように世界の平和を真剣に考えられる人になってほしい、世界中の問題に対して自分ごととして捉えて、思いをはせるようになったら、どんなに素晴らしいんだろうと。そういう人になってもらうためにはどうしたらいいんだろうと思った時に、まずは二人の親である私自身が変わらなければいけないと気づかされました」と語り、「ちょうどそのタイミングで今回のお話をいただいて、本当に光栄に思い、参加させていただくこになりました」と経緯を明かした。
イベントには、モデルの紗栄子さん、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)親善大使を務めるアーティストのMIYAVIさんも登場した。
同映画祭は、映像の力を通じて、難民となった人たちが困難を生き抜く力強さを伝え、日本社会で難民問題への理解と共感を広げることを目的に毎年開催されている。これまでに世界各地の270作品を上映し、10万人以上が参加している。今年は、TOHOシネマズなんば(大阪市中央区)で11月13日、イタリア文化会館(東京都千代田区)で12月2、3日に開催。オンラインでも12月7日まで開催中。