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朝倉あき:個性派ワンピを着こなし スタジオジブリ「かぐや姫の物語」のオーディションを回想 「号泣しながら帰りました」

 俳優の朝倉あきさんがこのほど、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催中の「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」で特別上映されたスタジオジブリの劇場版アニメ「かぐや姫の物語」(高畑勲監督、2013年)のトークイベントに出席した。同作で主人公・かぐや姫の声優を務めた朝倉さんは個性的なデザインのワンピースを着こなし、「まだ右も左もわからない若手の頃に抜てきしていただいた」と約10年前を振り返った。

 ワンピースは、直線を生かした襟や斜めカットのポケット、脇にあしらったベルト調の飾りや袖口のボタンで個性を演出したデザイン。髪はダウンスタイルにして、きらめくロングイヤリング、デザイン違いのリングを着け、切り替えのあるミモレ丈の裾から美脚をちらりとのぞかせていた。

 朝倉さんは、オーディション時のエピソードを披露。「せりふをワンフレーズくらい読んだところで『分かりました』と一瞬で終わってしまい。何も興味を持ってもらえなかった、目すら合わせられなかったと悲しくなってしまって、これは落選したなと思って、駅まで号泣しながら帰りました」と当時を回想した。

 その後、「この人なら託せるかもしれないと思って選んだ、と聞きました。その言葉を聞けるまではずっと疑心暗鬼でした」と振り返った。

 好きなシーンを聞かれると「何気ない表情が好きなんです」と答え、「衣装にまとわりついてはしゃぐ無邪気なシーンや、疾走する前の宴のシーンで嫌なことを言われて表情が変わるところ、街中で捨丸兄ちゃんを見つけてハッとするシーンだったり。オーディションでも演じた『高貴な姫君は人ではないのね?』と言うシーンが一番印象に残っています」と明かした。

 高畑監督の個性や偉大さについて問われると、朝倉さんは「世界を知ろうとする学者的な探求心が非常に強いところですね。愛とはなんだろう、人はなぜ争うのだろう、竹取物語はなぜ愛されるのか、そういったことをずっと考えていらしたと思います」と語った。

 トークイベントには、「監督週間」のアーティスティック・ディレクターのジュリアン・レジさんも出席した。監督週間は、世界最前線の映画を日本でいち早く鑑賞できる。25日まで開催。

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