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1940~50年代の米ロサンゼルス(LA)で、麻薬、銃、売春など、あらゆる悪事を働いた実在のギャング、ミッキー・コーエンと、彼を取り締まろうと奮闘したロス市警の警官たちの死闘を描くL.A.ギャングストーリー」(ルーベン・フライシャー監督)が全国で公開中だ。コーエンを演じるのは「ミルク」(08年)や「ツリー・オブ・ライフ」(11年)のショーン・ペンさん。彼を追うジョン・オマラ巡査部長に、「ブッシュ」(08年)や「メン・イン・ブラック3」(12年)のジョシュ・ブローリンさんがふんしている。
49年のロサンゼルス。ギャングのボス、ミッキー・コーエンの悪事に業を煮やした警察は、彼を取り締まるための精鋭部隊を結成する。集められたのは、リーダーのジョン・オマラ巡査部長以下6人。いずれも正義感の強さゆえ、警察内部から疎んじられている者たちだった。彼らは、警察の素性を隠し、ギャング顔負けの暴力的な行為でコーエンとその組織を追い詰めていく。
精鋭部隊の6人にふんした役者がみな個性的で、彼らがそれぞれに“アウトロー”を演じる。顔ぶれは、ブローリンさんはじめ、「ドライヴ」(11年)のライアン・ゴズリングさん、「リンカーン/秘密の書」(12年)のアンソニー・マッキーさん、「テッド」(12年)や「アバタ−」(09年)のジョバンニ・リビシさん、「ペントハウス」(11年)のマイケル・ペーニャさん、そして、「ターミネーター2」(91年)のT-1000役で強烈な印象を残したロバート・パトリックさん。中でもパトリックさんは、T-1000が強烈過ぎたせいでこれまで何を演じても印象が薄かったが、今回の老いてなお早撃ちの名人はハマり役で、彼の代表作になりうる役になった。ほかに、「アメイジング・スパイダーマン」(12年)のエマ・ストーンさんが出演。デビュー作「ゾンビランド」が全米で大ヒットしたフライシャー監督がメガホンをとった。脚本のウィル・ビールさんは、ロス市警で殺人課とギャング担当捜査官として10年間勤務していた経歴の持ち主だという。3日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開。
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌の編集や編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。先日、初めて韓国ソウルを訪れた。楽しかったが激辛料理を食べそこねたのが心残り。