「ホビット 決戦のゆくえ」のシーン (C)2014 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2014年も残すところあとわずか。暦の関係で最大9連休の人も多いと予想される年末年始休みに見ておきたいオススメの洋画を編集部がピックアップして紹介する。
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◇今年中に見ておきたい 公開中の注目作は?
J・R・R・トールキン原作「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの前章を描いた「ホビット」シリーズ3部作の完結編となる「ホビット 決戦のゆくえ」(ピーター・ジャクソン監督)は見逃せない1本。旅をしていたホビット族の主人公とドワーフたちがドワーフの王国を奪還、目覚めた竜の怪物や最大の敵サウロンと死闘を展開する。VFXを駆使して描かれる圧倒的な映像美と迫力の世界観と戦闘シーンは劇場のスクリーンで見届けたい。
同じく人気シリーズの最終章となる「96時間/レクイエム」(オリビエ・メガトン監督)は年明けの1月9日に公開される。リーアム・ニーソンさん主演でリュック・ベッソンさんが製作・脚本を手掛ける。ヨーロッパの犯罪組織に命を狙われた家族を守るため、組織と戦ってきた元CIA秘密工作員のブライアン(ニーソンさん)が、元妻の殺害容疑で指名手配されながら、残された娘の命を守るため正体不明の黒幕と戦う姿を描く。シリーズ前2作をDVDやブルーレイディスク(BD)で鑑賞してから劇場に行くことを勧める。
「セブン」(1995年)、「ドラゴン・タトゥーの女」(11年)などで知られるデビッド・フィンチャー監督の「ゴーン・ガール」も公開中だ。妻の失踪事件をきっかけに、円満と思われていた夫婦の秘密が明らかになっていくサイコロジカルスリラーで、全米で600万部以上を売り上げたというベストセラー小説が原作。映画「アルゴ」(2012年)で監督、主演を務めたベン・アフレックさんと、「アウトロー」(12年)でヒロインを演じたロザムンド・パイクさんが共演し、夫婦の本質、人間のむき出しの感情を描いている。
◇ミニシアター派には仏映画
ミニシアター派には良質な仏映画2本をオススメ。仏映画「髪結いの亭主」(1990年)など日本でもファンが多いパトリス・ルコント監督の久々となる恋愛映画「暮れ逢い」も公開中だ。第一次世界大戦直前のドイツを舞台に、実直で野心家の青年フリドリックと、彼を雇った実業家ホフマイスターの妻シャーロットの“道ならぬ愛”を情感たっぷりに描いており、フランス人以外の俳優を起用しているのが特徴。「それでも恋するバルセロナ」(08年)などで知られる英女優のレベッカ・ホールさん、「ハリー・ポッター」シリーズのセブルス・スネイプ役でおなじみの英俳優のアラン・リックマンさん、来春に公開されるディズニーの実写映画「シンデレラ」の王子役に抜擢(ばってき)された英俳優のリチャード・マッデンさんが出演し、官能美あふれる大人の純愛を描いている。
日本でもヒットし、ロングラン上映された仏映画「最強のふたり」(11年)のエリック・トレダノ監督、オリビエ・ナカシュ監督と仏俳優のオマール・シーさんが再タッグを組んだ待望作「サンバ」も26日に公開される。ビザの失効で、ある日突然国外退去を命じられた青年サンバ(シーさん)が移民支援協会のアリス(シャルロット・ゲンズブールさん)や、面倒見のいい移民仲間のウィルソン(タハール・ラヒムさん)と出会い、ぶつかり合いながらも心を通わせていくストーリー。映画を製作するにあたり「仕事だけが人間の存在意義なのか? 僕たちは、この疑問を世間にぶつけたいという思いでいっぱいだった」と語るトレダノ監督とナカシュ監督。作品が投げかけるテーマは日本で暮らす私たちにとっても無関係ではないはずだ。
◇ウチ派にはDVD&BD ソト派には4DX
自宅でゆっくり映画を楽しむ“ウチ派”には年末年始にかけてリリースされるDVD&BDを紹介。竜巻の脅威を迫力の映像で描いた「イントゥ・ザ・ストーム」(スティーブン・クォーレ監督、23日発売)、リーアム・ニーソンさん、エイドリアン・ブロディさん、ミラ・クニスさんらが出演し、パリ、ローマ、ニューヨークの3都市を舞台に繰り広げられる恋愛ミステリー「サード・パーソン」(ポール・ハギス監督、2015年1月6日発売)、ベルリンを舞台に青年の1日をモノクロでつづる「コーヒーをめぐる冒険」(ヤン・オーレ・ゲルスター監督、2015年1月7日発売)など14年に公開された映画のDVD&BDが続々と発売。また、「第七の封印」や「処女の泉」などで知られるスウェーデンの巨匠・イングマール・ベルイマン監督の代表作を初めてBD化した「イングマール・ベルイマン 黄金期 Blu−ray BOX」(Part1、Part2)も24日に発売された。
「せっかくの休みだから外に出たい!」という“ソト派”には、昨年から名古屋や福岡、東京など大都市の映画館で導入され始めた映像と連動して座席が前後左右、上下に稼働し、水や風、香り、フラッシュなどの演出が体感できる4DXシアターがおすすめ。19日にも「ユナイテッド・シネマ豊洲」(東京都江東区)に4DXが初導入されたばかりだが、先に紹介した「ホビット 決戦のゆくえ」や「96時間/レクイエム」などを4DXで体感するのも一興だ。
この年末年始にあなたならどの洋画を見る?
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