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「ストレイヤーズ・クロニクル」のワンシーン (C)本多孝好/集英社 (C)2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会
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「ストレイヤーズ・クロニクル」のワンシーン (C)本多孝好/集英社 (C)2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会

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注目映画紹介:「ストレイヤーズ・クロニクル」 少年マンガ的設定に興奮 岡田将生初の本格アクション

 俳優の岡田将生さんが主演を務める映画「ストレイヤーズ・クロニクル」(瀬々敬久監督)が27日から公開される。本多孝好さんの小説が原作で、ある極秘実験で生み出された特殊能力を持つ2組の若者たちの戦いが描かれており、岡田さんや染谷将太さん、松岡茉優さんなど旬の若手俳優が顔をそろえている。「特殊能力者たちのチーム戦」という少年マンガのようなワクワクする設定はもちろん、ラブストーリーや感動作などのイメージが強い岡田さんの本格的なアクションも見どころだ。脚本は「桐島、部活やめるってよ」(2012年)の喜安浩平さんと瀬々監督が担当している。

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 1990年代の初めに、ある極秘機関の実験で生み出されて特殊能力を身につけた昴(岡田さん)や亘(白石隼也さん)、良介(清水尋也さん)たちは、成長して、プロジェクトの中枢を握っていた外務副相の渡瀬(伊原剛志さん)の裏の仕事をこなしていたが、ある日、亘が「破綻」と呼ばれる精神崩壊を起こしてしまう。ちょうどその頃、昴は昴たちとは別ルートの実験で生まれた学(染谷さん)を中心とする特殊能力者グループ「アゲハ」と遭遇。昴は渡瀬から殺人事件を繰り返していた「アゲハ」の確保を命じられるが……というストーリー。昴の仲間で、音楽大学に通う異常聴覚を持つ沙耶役で成海璃子さん、「アゲハ」チームの特殊能力者で、口から強力な鉄鋲(てつびょう)を発射するモモ役で松岡さん、高周波レーダーの能力を持つ碧役で黒島結菜さんらが出演している。

 特殊能力者たちが2組に分かれそれぞれの能力を駆使して潰し合う……という設定は、古くは故・山田風太郎さんの「甲賀忍法帖」、最近では同作を原作にマンガ化された「バジリスク」や昆虫などの能力で戦う「テラフォーマーズ」など特に少年マンガには数多くあり、それ自体は珍しいものではない。だからこそ逆にバトルマンガになじんだ人なら胸躍る設定ともいえる。目に見えない高速移動を可能にする超筋力、口から弾丸のように鉄鋲を発射する肺活量、相手の3秒先の姿が見える超視覚……など特殊能力の数々も魅力的で、CGを駆使して表現される実写ならではの迫力あるバトルシーンは見応えがある。

 また、これまでヒューマンドラマやラブストーリー作品に出演している印象が強かった岡田さんが初の本格的なアクションに挑戦しているのも見逃せない。特に、長身の岡田さんが長い手足を生かして相手に飛びつき、関節技をキメるシーンは新鮮で、思わず引き込まれた。車椅子姿でアクション不参加なのにもかかわらず、不気味な演技で抜群の存在感を放っていた染谷さんもハマリ役で強く印象に残る。ラストに向かうにつれ、やや展開が急過ぎる印象も持ったが、ラストの決着シーンはそれどころではなく衝撃的だった。27日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(河鰭悠太郎/毎日新聞デジタル)

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