映画「ジュラシック・ワールド」のワンシーン(C)ILM / Universal Pictures and Amblin Entertainment
現代によみがえった恐竜たちが大暴れする大ヒット作「ジュラシック・パーク」シリーズの最新作「ジュラシック・ワールド」(コリン・トレボロウ監督)が5日公開された。第1作「ジュラシック・パーク」(1993年)、第2作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2」(97年)を手がけたスティーブン・スピルバーグ監督が、前作「ジュラシック・パーク3」(2001年)に続いて製作総指揮を担当し、遺伝子操作によって生み出された凶暴で高い知能を持ったハイブリッド種の恐竜が巻き起こす恐怖とパニックを描いた。
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「ジュラシック・パーク」は、米作家マイケル・クライトンさんのSF小説が原作の人気シリーズで、今作は14年ぶりの4作目となる。「ジュラシック・パーク」での事故から22年後、新たにオープンした恐竜のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」が舞台。パークは連日、世界中から観光客が集まり大盛況だったが、遺伝子操作によって生み出された凶暴で高い知能を持ったハイブリッド種の恐竜が柵の外へと逃げ出し、パーク内は大パニックに陥る。パークの責任者のクレア(ブライス・ダラス・ハワードさん)は、飼育係のオーウェン(クリス・プラットさん)とともに行方不明になってしまったおいのグレイ(タイ・シンプキンスさん)とザック(ニック・ロビンソンさん)の捜索と事態の収拾に乗り出す……という展開。
テーマパークが舞台ということで、22年前の記念すべき第1作を思い起こすファンも多いだろう。今作には、そんな往年のファンも満足できる迫力とハラハラドキドキが詰まっており、パークの集客や自分の利益のために企み“暴走”する愚かな人間も、もれなく登場。22年前に思いをはせ、ノスタルジックな気分に浸れるシーンもある。
これまでも十分にリアル(といっても当たり前だが筆者は恐竜を見たことはない)だった恐竜たちの造形は、最新の映像技術とテクノロジーによりブラッシュアップされ、今作で初めて登場する海生は虫類のモササウルスをはじめ、その一挙手一投足の精密な動きには感動すら覚えた。すべてを遺伝子操作の一言で片付けてしまうのは少々“まゆつば”だが、知性と残忍性を併せ持つハイブリッド種のインドミナス・レックスの活躍(?)と、同シリーズでも高い人気を誇る大型肉食恐竜ティラノサウルス、俊敏性が魅力の小型恐竜ベロキラプトルとの三つ巴、四つ巴のバトルも見応え十分。18年公開予定の続編への期待も膨らむ仕上がりで、この大迫力はぜひ劇場で味わってほしい。5日からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国で公開。(山岸睦郎/毎日新聞デジタル)
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