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1995年にデビューしヒットを連発、一時期活動を休止していたが2012年に活動再開した歌手の華原朋美さんのデビュー20周年を記念した3番組を「華原朋美20周年記念!3時間半スペシャル」と題してWOWOWで4日午後7時半から3時間半一挙放送する。放送を前に、華原さんにデビュー20周年を振り返っての今の思いと番組の見どころを聞いた。
◇ライブへの熱い思い
今年デビュー20周年を迎えリリースにツアーにと精力的に活躍する華原さん。活動休止を経て今、ステージに立った華原さんの表情は喜びに満ちあふれている。「20周年、いろんなことをあってもこういうふうにステージに立てているということへの感謝はすごくある。諦められなかった自分がいたから、ここに戻れてよかった。皆さんの応援があったからここにいられるのでうれしいですね」と笑顔で語る。
活動再開後はとくにライブを重視しているように見える。「デビュー当時はコンサートあまりやってなかった。コンサートやる前にああなって(ヒットして)しまったというのがあって。今はこういう形で皆さんの前で一緒に歌えたりとかステージができるというのは皆さんが応援してくれているから。こういう場所を作ってくれたのも皆さんにお陰なのでステージに立ててうれしいなという思いでいっぱいです」とステージへの熱い思いを口にする。
◇復帰後「やり直しできる」と実感
華原さんにとってこの20年は決して順風満帆ではなかった。95年に小室哲哉さんのプロデュースでデビューし、メガヒットを連発。2000年代に入ってさまざまな活動を展開するも体調を崩すなどして07年頃に活動を休止する。12年に復帰後、3年がたとうとしている。
今、休止期間を振り返って「経験がすごく邪魔をしたんだと思います。あの時期は迷い道を歩いてしまった。正しい道ではなかったと思うんですけれど、その迷い道が経験となって今、生かしてくれている。苦しんだ時期は自分を責めてしまうし、自分なんかいなくなりたいと思ったんですけど、それでよかった」と力強く語る。今、その時期を乗り切って「通り過ぎると、それもよかったんじゃないかと軽く思える時期が必ずやってくるんだというのを今、思い知っています。笑い話になるときが必ず来るんだと。そういう不器用な生き方なんですけど、そんな私を見て、大丈夫と思ってくれる人が一人でもいるならばうれしいなと思う限りです」とメッセージを送る。
元気でうれしそうにステージに立っている華原さんの姿は、生き方に迷っている人に勇気を与える。「ここしかないんだという、ここにいたかったけれど自分の不器用さでそれてしまった。歌手でやってきて、ここに戻りたいなと気持ちが(休止期間中に)強くなった。やり直しができるという、やり直しをする環境作り、つらいかもしれないけれど頑張るんだ、やり直してみるんだという自分を持てたら(立ち直りは)早いんじゃないかなと思いますね」と自身の経験を振り返り、「迷う時期も、そこから抜け出そうと思う時期も絶対に自分のためになる」と力強く語る。
◇ライブ番組で「同じ空間にいる空気を味わってもらいたい」
3時間半の特集で放送される全国ツアーのステージでは、舞台演出やステージ上のスクリーンに流れる映像の編集などにも積極的に携わった。「私自身、スモークがだめでのどをやられてしまうので去年から大きく変えて、スモークをなくしたステージを目指しました。LEDのような形で電飾をいっぱいつけることにより、可愛いステージが出来上がったんです。そういうところでも自分のセンスを試させてもらいました」と舞台演出について明かす。また見どころを「ダンサーがキレキレで本当にカッコよかったと思います。私も後ろで歌っていて見とれるくらいカッコよかったので、一人一人の素晴らしさを見てもらいたいです。またバンドの皆さんの安定の演奏は素晴らしいし、アコースティックコーナーでギター、キーボード、ボーカルの組み合わせも引き込まれるような演出だったと思います」と見どころを語る。
同じく特集で放送される「Billboard Live TOKYO」(東京都港区)でのスペシャルライブについては「お客さんとの距離が近かった。空間が近いほど普通(普段の自分)になれている私がステージにありました。20年の重み感じさせたくなくて一緒に過ごせている空気を大切にしたかった。MCも涙するんじゃなくて一緒に過ごせてこの日を迎えられてよかったっていう、そういう話にしました」と明かす。選曲も「大黒摩季さんの『ららら』などカバー曲を歌いました。通常のコンサートにはない空気でWOWOWを見ている人もいっしょに口ずさめると思います」と話す。
また番組「ミュージックビデオコレクション」は、デビュー曲から20年分の軌跡をビデオクリップで振り返る内容だ。華原さんは「懐かしいという気持ち、こんなことしてたよねとか。最近のものも入っていますし。ミュージックビデオってなんでこんなに引きつけられるんだろうという世界がここにはあると思います。自身で演出を手掛けたクリップもありますしね」と見どころを語った。
3時間半スペシャルを楽しみにしている視聴者に対して「20代、30代の大事な時期を逃してしまった私がそれを今取り戻しつつある。楽しい時期を迎えつつある。頑張ってねといってもらえて、今の私を見てもらうの楽しいですし。ライブもそれぞれ違う味が出ている。生々しさを味わっていただきたいので、一緒に同じ空間にいる空気を味わってもらいたいですね」とメッセージを送った。
◇20年後は幼稚園ママに!?
今年12月にはカバーアルバム第3弾「MEMORIES 3」をリリースする予定だ。そこには「Billboard Live TOKYO」で歌った大黒さんの「ららら」やシャ乱Qの「ズルい女」など20年前のヒット曲を収録予定だ。
20周年を迎えて今後の20年はどのようにしたいと考えているのか。「先は見えないですね。目標を立てることは簡単だけど、歌手でずっと生きていくことにこだわらないで、自分が楽しく生きていくことをすごく求めています。私にとって今は歌が一番ですけど、これから先、もしかしたらもっと楽しいことがあるかもしれないですし、でもそれを歌の形で歌っているのかもしれないですし」と自然体でいきたいという希望を持っている。
プライベートで20年後は?と振ると「子供がいて幼稚園に送るお母さんになってみたいですね」と驚きの答えが返ってきた。その前に結婚は?と聞くと「結婚しなくても(幼稚園ママは)できるかもしれないですから。だんなはいなくてもいいから子供だけほしいという人が私の周りにたくさんいて。でもまだ(周囲では)誰もやっていないような気がするので、そういう人になってみたいですね」と笑顔で語った。
*……特集「華原朋美20周年記念!3時間半スペシャル」は、デビュー20周年を記念した全国ツアーの中から今年7月19日のNHKホール(東京都渋谷区)での公演を「TOMOMI KAHARA 20th Anniversary TOUR KAHARA’s HISTORY @19952015」と題してWOWOWライブで4日午後9時半から放送。また、9月8日のデビュー記念日に「Billboard Live TOKYO」で行われた一夜限りのスペシャルライブを「『デビュー20周年記念LIVE』at Billboard Live TOKYO」と題して4日午後8時15分からWOWOWが独占放送。その直前の10月4日午後7時半から「華原朋美 Music Video Collection」と題してデビュー当時の映像から新曲まで、20年分の軌跡をミュージッククリップで振り返る番組を放送する。
<プロフィル>
1974年8月17日生まれ。95年にシングル「keep yourself alive」でデビュー後、同年リリースしたシングル「I BELIEVE」、翌96年にリリースした「I’m proud」がミリオンセールスを記録。96年に発売したアルバム「LOVE BRACE」が250万枚を超える大ヒットとなり、一世を風靡(ふうび)した。2007年ごろに活動を休止し、12年に活動再開。13年4月に「レ・ミゼラブル」の劇中曲「夢やぶれて」を日本語でカバーしたシングル「夢やぶれて―I DREAMED A DREAM―」を発売。6月にはセルフカバーベストアルバム「DREAM―Self Cover Best―」を発売するなど精力的に活動を続けている。15年5月20日には小室哲哉さんが16年半ぶりに楽曲提供した「はじまりのうたが聴こえる」、6月24日には自身初のオールタイムベストアルバム「ALL TIME SINGLES BEST」とファン投票で選曲したベストアルバム「ALL TIME SELECTION BEST」を発売し、全国16カ所で20周年ライブツアーを開催。