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光宗薫:「闇金ウシジマくん」シーズン3に出演 監禁されて「時間の感覚がなくなっていく…」

 モデルで女優の光宗薫さんが、人気ドラマの2年ぶりの新シリーズ「闇金ウシジマくん Season3」(MBSは日曜深夜0時50分、TBSは火曜深夜1時28分)に出演中だ。原作は、真鍋昌平さんが「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中で、コミックスが累計1000万部を突破している人気マンガ。今回は“危険度MAX”との呼び声が高い「洗脳くん」編を実写化している。光宗さんは、フリーターで優柔不断な彼氏がいる女性雑誌の編集者・上原まゆみ役で、中村倫也さんが演じる女性をマインドコントロールして貢がせる謎の男・神堂によって術中にはまり、堕(お)ちていく様を体当たりで演じている。光宗さんに中村さんらとの撮影エピソードや見どころなどについて聞いた。

 ◇原作を読んで「自分の周りは平和でよかった」

 光宗さんは「闇金ウシジマくん」の出演オファーがあった際の率直な感想を「あの“ウシジマくん”に自分が出られるんだといううれしさがあり、また、どういった役なのかといったのは不安に思っていました」とうれしさと不安がないまぜな心境だったという。「洗脳くん」で洗脳される役と聞き、「原作も読ませていただいて、ウシジマくんの中でもハードなシーンが多いお話だったので、すごく楽しみでした。普段の生活で自分でも経験しそうな(地続きの)役なので、(演じたら)どうなるんだろうと楽しみでしたね」とワクワク感の方が上回ったようだ。

 原作については「青年マンガの中でも結構ハードな方ですよね。でも、すべての話が自分もなりうるかもしれない。完全に現実とかけ離れた話でもないので。それは映画もドラマシリーズもそうなんですけれど、見終わって、自分の周りは平和でよかったな、と改めて思えるような感じが好きです」と話す。

 ◇中村倫也「神堂とのギャップはない」

 マインドコントロールする側の中村さんについては「私の中では神堂さんとギャップはないんです。演技中と素のときの差をあまり感じないというか。すごく気さくな方なんですけれども、撮影の日数を重ねるごとに、なんとなく姿が見えると、(神堂がいるように空気が)ピリッとするというか……」と独特の存在感があったようだ。

 現場では「私、『うまい棒』が好きなんです。撮影の時にちょうどうまい棒のやきとり味が出て、中村さんが食べたことないとおっしゃっていて、それがめちゃくちゃおいしいという話をずっとしていたら、何かのタイミングで中村さんが買ってきてくださって。それを一緒に食べたんです」と仲のよいエピソードを明かす。

 そんなふうに内容的にはハードな撮影だったが、現場は和やかで、「本当に皆さんと仲よくさせていただいて。上原家(役柄上の家族)は特に。昨年末に中村さんの主演の舞台があったんですけれど、それに上原家で呼んでいただいたり」と本当の家族のように過ごせたという。

 ◇山口監督のきめ細かい演出に感謝

 マインドコントロールされる役については「この話をいただいてからマインドコントロールの本などを読んで、こんな考え、こんな人間がいるんだ……と知って恐怖、衝撃がありました」という。

 演技する段階になってからは「上原まゆみはよくいる、どこにでもいるようなOLさんだったので、とりたてて意識(して演技)するっていうことはなかった気がします」というが、「中村さんが上手なので、きっとまゆみじゃなくてもこんな感じで来られたらマインドコントロールされるなって、演じていて思いましたね」と日常生活から地続きではまっていく恐怖を感じた。

 撮影中は「監禁部屋のシーンは朝から晩まで同じ格好で同じ部屋にいて。いろんな感覚、時間の感覚などがなくなっていくと、本当にみんなで監禁されているような感じになりました」と実感を込める。

 山口雅俊監督からは「すごく的確に、こういう表情とかこういう気持ちだろうということを順序立てて全部説明してくださって、こういわれてこういう経緯があるから、きっとまゆみはこういう状態だから、こういう言い方はしない、という感じで、すべて説明を丁寧にしてくださったので理解しながらやっていけた部分がありました」ときめ細かい演出に感謝する。

 完成した映像を見て、「もちろん、まだまだだなと思うところがたくさんありました。撮影は昨年だったので、このシーンのとき楽しかったなとか、ここ、すごくどうしようと悩んでいたなとかそういうことを思い出しながら見ていました」と振り返る。

 ◇最終話までの転落具合を見て

 すでにドラマは3シーズン目で劇場版もあり、ウシジマ率いるカウカウファイナンスのメンバーなど、おなじみの面々が顔をそろえてた。チームが出来上がっている現場に入っていくのはどんな心境だったのだろうか。「撮影期間が昨年の7~9月だったんですけれど、カウカウの方にお会いしたのは最後の方の9月でした。それまでは神堂さんとか、上原家での撮影が多かったので、そういう意味では、そんなに(現場に入りにくい)と感じることはなくて。ある意味、カウカウファイナンス(のセットに)初めて撮影で行ったときにはミーハーですけれどもうわーって(ちょっとうれしい気持ちに)なりました」と笑顔で語る。

 主演の山田さんは「すごく面白い方でした」といい、主演として現場をまとめている姿を見て、「ウシジマさんと目を合わせたらこっちの表情も固まっちゃう感じで、迫力がありました」と役になり切っている様子に感動したという。

 最後に、今回の見どころについて「洗脳くんのまゆみの役でいうと、最終話までの転落具合は、他のエピソードより激しいものだと思うので、そういうところを最初から最終話まで通して見ていただいたらすごく差を感じられて面白いんじゃないかなと思います。また、洗脳くんの話ってすごくハードでシリアスだと原作を読んでいる方なら思われると思いますけれど、それだけじゃなく、教えられる、感じる部分もすごく多い話だと思いますし、とにかくウシジマさんが最終話はめちゃくちゃカッコいいので見てください。原作を読んだ方は『えっ、洗脳くんなの』と(敬遠気味に)なる方が多いんですけれど、そういう方も楽しみに見ていただけたらうれしいなと思います」とメッセージを送った。

 <プロフィル>

 1993年4月26日生まれ、大阪府出身。主な出演作は、ドラマ「私立バカレア高校」(2012年、日本テレビ)、「ATARU」(12年、TBS系)、連続テレビ小説「まれ」(15年、NHK総合)、「グーグーだって猫である2-good good the fortune cat-」(16年、WOWOW)、映画「劇場版 私立バカレア高校」(12年)、「女子カメラ」(12年)、「劇場版ATARU THE FIRST LOVE&THE LAST KILL」(13年)、「ピース オブ ケイク」(15年)など。出演作「劇場版 新・ミナミの帝王」の今冬の公開を控えている。「闇金ウシジマくん Season3」は10月までMBS・TBSなどで放送中。9月22日から映画「闇金ウシジマくん Part3」、10月22日から映画「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」と映画2作連続公開。

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