映画「古都」の初日舞台あいさつに登場した松雪泰子さん
女優の松雪泰子さんが3日、東京都内で行われた主演映画「古都」(Yuki Saito監督)の初日舞台あいさつに共演者らと登場。川端康成の長編小説を原作に、現代版として描かれた同映画に、松雪さんは「川端康成先生の文学に表現されている京都の美しさ、自然の豊かさ、情緒、そこに生きる人々の純粋性が、この作品にもしっかりと流れている」と、出来映えに自信を見せ、「改めて日本文化の素晴らしさ、奥深さも体感していただける」と力を込めて語った。
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また「小説を読んだときに、言葉から情景が絵画のように広がるときに素晴らしいと感じた。たくさん想像力を働かせて感じてみていただければ」とアピールしていた。
舞台あいさつには松雪さんのほか、橋本愛さん、成海璃子さん、葉山奨之さん、伊原剛志さん、エンディング曲を担当した新山詩織さん、Yuki監督が出席。Yuki監督は、同映画について「失うべきではない日本人の一番描きたかった心、お茶だったり禅だったり、自分自身を見つめ直すこと。世界中が注目している日本の誇れる文化の精神が、凝縮して詰まっている。現代版にして描くことで、バトンタッチをするような映画になるように作りました」と熱い思いを語り、「和の気持ちを見て心を落ち着けてほしい、という意味では、ドナルド・トランプ(次期米国)大統領、安倍晋三首相、習近平さんと3人で見てもらいたい!」と言って、観客の笑いを誘った。
「古都」は、川端康成の小説のその後、大人になった主人公たちの姿を描く。松雪さんは、京都室町で代々続く老舗呉服店を継いだ佐田千重子と、千重子の生き別れの妹で林業を営む中田苗子の2役を演じた。千重子は、室町に生まれた宿命を娘の舞(橋本さん)に負わせていいのか葛藤し、一方、苗子の事業は深刻な経営悪化に陥っており、娘の結衣(成海さん)も絵画を勉強するためにパリに留学していたが何を描きたいか見失い悩む日々を送っていた……というストーリー。
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