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彼女がキレイな理由:上戸彩さん 妻の立場なら「不倫、絶対許さない!」 罰が当たれと…

 女優の上戸彩さんが主演し、俳優の斎藤工さんとの禁断の関係が話題を呼んだ2014年放送のフジテレビ系ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち」の劇場版「昼顔」(西谷弘監督)が全国で公開中だ。昨年秋の撮影期間は「プライベートでもつらさを引きずっていたかもしれない。結構うじうじしていた」と話す上戸さんに、撮影の苦労や斎藤さんとの共演、劇中で描かれた“道ならぬ愛”について聞いた。

 ◇あれから3年…再び逢瀬を重ねる2人

 映画はドラマの3年後が舞台。不倫関係に陥った主婦の紗和(上戸さん)と高校の生物教師の北野(斎藤さん)は、調停によって引き離され、紗和は離婚の道を選び、北野は妻・乃里子(伊藤歩さん)の元へと戻った。その3年後、つつましく1人暮らしをしていた紗和は、移り住んだ海辺の町に偶然、大学の非常勤講師となった北野が講演に訪れることを知る。逡巡(しゅんじゅん)しながらも会場に足を運ぶ紗和。その後、2人は再会し、再び逢瀬を重ねるようになるが……という展開。

 ◇演じていて「めずらしく疲れた」

 映画は、再会を果たし、人知れず逢瀬を重ねて愛を確かめ合う2人に、思わぬ運命が振りかかる。映画を見た人からは「重い、つらい」という感想が多かったというが、演じていた上戸さんは「つらいと思って演じてはなかったのでつらくはなかったんですけれど、疲れたという思いはめずらしくあったかもしれない」と明かす。

 「基本、役に入りやすいタイプだと思う」という上戸さんは、撮影中は「プライベートでも引きずっていた部分は、多分あったと思います。はたから見たら、結構うじうじしていたんじゃないかな」と自己分析する。「精神的に日々疲れていたような気はしますね。紗和は背負って生きている女性なので」と紗和になり切って切羽詰まった状態に陥ったこともあったという。

 ◇仲がいい斎藤工には「安心感があった」

 斎藤さんとの撮影は3年ぶりだったが、「その間、プライべートでもご飯に行ったりして、仲がいい工君だからこそ、北野先生の中に工君を見ている部分もありました」と3年の時の隔たりを感じることはなかった

 斎藤さんとの共演は「安心ですね。なんでも受け止めてくれる安心感がある人なので。私は(プライベートで)育児など初めての経験の部分もがあったので、現場に入る不安感はずっとあったんですけれど、工君は家族の不安も取り除いてくれたし、現場ではなんでも包んでくれた感じでした。だから演じやすかったし、全然苦労はなかったです。(北野先生の)気持ちを理解できないということもなかった」と安心して役に飛び込んでいけた。

 ◇ラストシーンは現場で変わった

 ドラマから演出を担当していた西谷監督も現場で、上戸さんと斎藤さんの気持ちを尊重してくれた。「監督はなんとなくヒントを与えてくれたり、冒頭のシーンで『ここでせき払いを1回入れてみようか。きっと紗和は誰とも会話していないだろうし、前を見て歩いて生活していないだろうから』という感じでとヒントを与えてもらって。そのヒントを膨らませてお芝居していった感じです。対北野先生に関しては感じたままお芝居をさせていただきました」と自然と役に向き合えた。

 最後の場面についても、「当日ぐらいまで台本ができなくて、結末は西谷さんが最後の最後まで本当に悩まれていて……」と悩みながら現場で作り上げていった。結末は「最初は(内容が)違ったと思います。現場で西谷さんが私にも工君にも直接相談してくださって、みんなで最後の最後まで作っていった感じでしたね」と振り返る。

 ネタばれになるので、詳しくは書けないが、ラストシーンについては「私にとってはいいエンドだったな、と。この恋愛を選んでしまった紗和にとっては幸せな結末の方だと思います」と納得している。

 ◇こういう恋愛の形もある

 この作品で一番伝えたい思いは「恋愛というものは当事者にしか分からない世界やドラマがあるということです。こういった“不倫”という恋愛の形は、外から見えるところだけをピックアップすると、すごく汚いものだし、批判されても仕方ないものではあるんですけれど、見えないドラマがちゃんとあるという。この恋愛も(北野の妻の)乃里子さんから見たらただの薄っぺらいドラマになってしまう。でも、2人にしか分からないドラマがきっとある。こういう恋愛の形があるということが伝わったらいいな、と」と力を込めた。

 ただし、「もし上戸さんが乃里子の立場だったら?」と尋ねると、「絶対に許さないです! 罰が当たれと思う」と“妻”の顔ものぞかせた。

 次回は、休日の過ごし方や最近のこだわりなどについて聞く。

 <プロフィル>

 1985年9月14日生まれ、東京都出身。1997年「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞受賞。2000年にテレビドラマ「涙をふいて」で女優デビュー。翌年、ドラマ「3年B組金八先生」第6シリーズ(01~02年)の演技で注目を浴びる。以降、多数のドラマや映画に出演。03年に公開された主演映画「あずみ」で、第27回優秀主演女優賞を受賞。その後、映画「テルマエ・ロマエ」シリーズ(12、14年)、「武士の献立」(13年、主演)、テレビドラマは、NHK「いつか陽のあたる場所で」(13年、主演)、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(14年、主演)、「アイムホーム」(15年、ヒロイン)などに出演。「マレフィセント」(14年)や「ズートピア」(16年)など洋画の吹き替えも担当した。

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