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注目映画紹介:「スキップ・トレース」ジャッキー・チェンが磨きのかかったアクション披露 「ダイ・ハード2」監督とタッグ

 香港が生んだ世界的アクション俳優ジャッキー・チェンさんの主演最新作「スキップ・トレース」(レニー・ハーリン監督)が、9月1日にTOHOシネマズスカラ座(東京都千代田区)ほかで公開される。チェンさんが演じる香港の刑事とジョニー・ノックスビルさんが演じる米国人詐欺師が、ひょんなことから追われる身となり、世界中で逃亡劇を繰り広げるバディムービーだ。「ダイ・ハード2」(1990年)、「クリフハンガー」(93年)などアクション映画のヒット作を数多く手がけたハーリン監督がメガホンをとった。

 香港のベテラン刑事ベニー・チャン(チェンさん)は、相棒ヤン(エリック・ツァンさん)を殺した疑いのある香港の犯罪王ビクター・ウォン(ウィンストン・チャオさん)を追い続け、ヤンの娘であるサマンサ(ファン・ビンビンさん)を育ててきた。だが、捜査中の過度な追跡で近隣の住宅に甚大な被害を与えたことで停職処分となり、サマンサもビクターの犯罪に巻き込まれ囚われの身に……。ベニーはサマンサを救出するため、事件の鍵を握る米国人の詐欺師コナー・ワッツ(ノックスビルさん)を追ってロシアへと向かうが、なぜか逮捕した直後、2人まとめてさまざまな組織から追われる羽目になる。ベニーとコナーの相性最悪のコンビは、世界中を逃亡しながら巨大な犯罪組織に挑む……というストーリー。

 チェンさんは、200本以上の映画に携わり、俳優のみならず、武術指導家、脚本家、監督、歌手、プロデューサー(今作でも主演と兼任)として50年以上歩んできた功績が認められ、2016年11月、アジア人俳優として初めて米アカデミー賞名誉賞を受賞した。御年63歳のチェンさんは、衰え知らず、いや、さらに激しさに磨きがかかったアクションを今作でも多数披露している。

 チェンさんが「本当に溺れるかと思った」と振り返るいかだでの川下りの逃亡シーン、ロシアでのマトリョーシカを盾に使ったバトルシーンなど文字通り体を張ったアクションが目白押し。チェンさんがシルベスター・スタローンさんから紹介されたというハーリン監督は、アクション映画のツボを押さえた演出で最後まで手に汗握りながら楽しめる。チェンさんとバディを組んだノックスビルさんがとぼけた表情と身のこなしで香港のアクション映画にハリウッドならではの華やかな味付けを加えることに成功している。ビンビンさんの美しさや刺客ダーシャを演じたイブ・トーレスさんの強さと美しさにもうっとりさせられる。(細田尚子/MANTAN)

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