映画「マイティ・ソー バトルロイヤル」のワンシーン(C)Marvel Studios 2017
米マーベル・スタジオ製作の最新作「マイティ・ソー バトルロイヤル」(タイカ・ワイティティ監督)が3日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開される。「マイティ・ソー」シリーズ第3作は、アスガルドの王子にして雷神ソーが、死の女神ヘラと激闘を繰り広げる。ヘラの悪役ぶりもさることながら、これまで何度もソーを裏切ってきた義弟ロキの面目躍如たる(?)働きなど、いつも以上に悪役キャラの活躍を楽しめる。
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ロキ(トム・ヒドルストンさん)によって地球に追放された父オーディン(アンソニー・ホプキンスさん)を捜しに、米ニューヨークにロキと共に降り立ったソー(クリス・ヘムズワースさん)。ある人物の協力でオーディンと再会したソーは、オーディンから、「世界の終末(ラグナロク)」が近付いていることを知らされる。そこへ突然現れた死をつかさどる女神ヘラ(ケイト・ブランシェットさん)。ソーとロキは、ヘラの圧倒的な力で宇宙の辺境にある惑星サカールへ弾き飛ばされてしまう……という展開。ほかにジェフ・ゴールドブラムさんや浅野忠信さん、ベネディクト・カンバーバッチさんらが出演する。
メガホンをとったのは、ニュージーランド出身のワイティティ監督。本国では監督、脚本家のほかに俳優、コメディアンとしても活躍しているだけに、アクションの合間にユーモラスな演出を盛り込んだ。脳みそも筋肉質の直情型堅物・ソーの意外におちゃめな一面も引き出し、一層愛すべきキャラに仕立て上げている。
なんといっても目玉は、ブランシェットさん演じる美しき悪女ヘラの存在だ。黒髪をさっとかき上げると一瞬にして戦闘モードのコスチュームに変身。その暴虐ぶりと破壊力のすさまじさ、黒いコスチュームからにじみ出る色気には、ゾクゾクさせられっ放しだ。そうかと思えば、相変わらず姑息(こそく)な手段でソーを裏切るロキが、図らずもソーと手を組み銃器をぶっ放すシーンではワクワクさせられる。演じるヒドルストンさんのいつも以上のイケメンぶりにほれぼれさせられる。とりわけロキが、黒スーツ姿でニューヨークに降り立ったときは、あまりのカッコ良さに見とれてしまった。
ほかにも、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2015年)以来消息を絶っていたハルク/ブルース・バナー(マーク・ラファロさん)が姿を見せ、初登場の女戦士ヴァルキリー(テッサ・トンプソンさん)ともども大活躍するなど、見どころには事欠かない。ソーのロングヘアはばっさり切られる。今回が見納めになるかもしれないロン毛のソーもお見逃しなく!(りんたいこ/フリーライター)
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