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彼女がキレイな理由:麻生久美子さん 輝き続ける秘訣は「好きなことをすること」

 フランス、スイスの合作アニメーション「ぼくの名前はズッキーニ」(クロード・バラス監督、公開中)の日本語吹き替え版で声の出演をした女優の麻生久美子さん。麻生さんは、主人公ズッキーニが一目ぼれする少女カミーユを演じている。麻生さんに、好きなキャラクターや最近お気に入りのファッションアイテム、さらに10年後の自分について聞いた。

 ◇人形の繊細な動きに魅了

 「ぼくの名前はズッキーニ」は、母を亡くし孤児院に預けられた9歳の少年ズッキーニが、一緒に暮らす子供たちと成長していく姿を描き、2016年のアヌシー国際アニメーションフェスティバルで最優秀作品賞と観客賞をダブル受賞した。ズッキーニの声を、俳優としても活躍するロックバンド「銀杏BOYZ」の峯田和伸さんが担当するほか、ズッキーニのことを気にかける心優しい警察官レイモンを、俳優、イラストレーター、小説家などマルチな才能を発揮するリリー・フランキーさんが演じている。

 今作に登場する人形たちの“身長”は、約25センチ。パーツごとにラテックス製の発泡体やシリコンを組み合わせて作られ、手作りの洋服を身に着けている。それらを、ワンテイクごとに少しずつ人形を動かし、フィルムに収めるストップモーションアニメの手法で製作された。

 麻生さんは「人形の動きがすごく繊細で、人間の実写作品とは違う良さがあると思います。だからこそ、想像できる子供たちの感情や世界を、感じていただけると思います」と作品の魅力を語る。

 ◇作品を見た娘の反応は?

 物語には、カミーユやズッキーニのほかにも個性豊かな子供たちが登場する。その中で、とりわけ麻生さんの心をとらえたのは、シモンという男の子だ。シモンは“悪ガキ”タイプだが、実は心根の優しい少年で、麻生さんは「シモン、すごくいいんですよね。考え方が大人っぽいというか、自分が我慢して、ちょっと明るく振る舞って。でも、一人で悲しんでいる。ああ、この子、いろいろ見えているなあ」とシモンの人柄に感心したという。

 そのシモンを含め、ズッキーニもカミーユもほかの子供たちも、風貌は独特で、決してカワイイ!という造形ではない。いわゆる“キモカワイイ”系だ。中には見て怖がる子供がいるかもしれない。そう指摘すると、作品を5歳の長女と一緒に見たという麻生さんは、「うちの子は怖がってなかったです。すごく笑ってましたよ」と子供も楽しめる作品と太鼓判を押す。

 ◇ロングスカートで健康法?

 そんな麻生さんの、最近お気に入りのファッションアイテムはロングスカートだという。「アイテムとしてはバランスがとりやすいので好き」なのだそう。それに「楽だし」と笑顔を見せる。

 このロングスカート、麻生さんが目下取り入れている靴下を重ねばきする「冷え取り健康法」にも重宝しているようで、「私、靴下の4枚重ね履きとかをしているので、ロングスカートだといろいろとちょうどいいんです(笑い)。それでいてファッション的に可愛いし、バランスも取れるし、暖かいし」と、ロングスカートが手放せない様子。

 ちなみに、好きな色はグレー。「ずっと前からグレーが一番好きです。グレーを着ていると落ち着くんです。いつの間にかグレーを手にとっていて、だからグレーの服ばっかりです」と笑う。ただそれは洋服に関しての好きな色で、普通に好きな色は「黄色」だそうだ。

 ◇10年後の自分

 現在、39歳。5歳と1歳の2児の母でもある。10年後を想像してもらうと、「50歳も間近ということですよね。どうなっているんでしょう。でもその分、子供たちが成長しているから……」と少し考えてから、「分からないですけど、でもきっと、もう少し子供から手が離れていると思うので、今よりは充実した時間を過ごしているのでは、と想像します。自分がやりたいことがバランスよくしているといいな」と語る。

 そして、10年後のみならず、その先も輝き続ける秘訣(ひけつ)に、「やっぱり好きなことをすることではないでしょうか。それがないと目の輝きがなくなりそうな気がします。おいしいものを食べるとか、趣味に興じるとか、何でもいいと思うんです」と話し、「私の義理の父と母は、すごいですよ、多趣味で。すごくいろんなことに興味があるので、とても若々しくて元気です。夫婦でそういうのはうらやましいなと思います。そこを目指したいですね」と笑顔で語った。

 <プロフィル>

 あそう・くみこ。1978年6月17日生まれ。千葉県出身。1995年の映画「BAD GUY BEACH」で映画デビュー。98年の「カンゾー先生」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を受賞した。最近の映画出演作に「グッモーエビアン!」(2012年)、「ばしゃ馬さんとビッグマウス」(13年)、「ラブ&ピース」(15年)、「俳優 亀岡拓次」(16年)など。待機作として9月28日公開の「散り椿」がある。

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