映画「ボス・ベイビー」の一場面 (C) 2017 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved
ユニバーサル・スタジオとドリームワークス・アニメーションが初タッグを組んだ「ボス・ベイビー」(トム・マクグラス監督)が、21日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開される。昨年、実写版「美女と野獣」を抑え、全米で初登場から2週連続1位のヒットを記録した話題作。赤ちゃんなのに中身はおっさんのボス・ベイビーが大騒動を巻き起こす。7歳のお兄ちゃんに偉そうに接し、オムツ姿でお金をばらまく姿などが笑いを誘う。背後の任務を知ると、子供から大人まで感情を揺さぶられること間違いなしだ。
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全米ベストセラー、マーラ・フレイジーさんの絵本「あかちゃん社長がやってきた」(講談社)を原案に、「マダガスカル」3部作などのマクグラス監督が手掛けた。
両親の愛情を受け、幸せが永遠に続くと思っていた7歳のティム(マイルズ・バクシさん)の元に、弟ボス・ベイビー(アレック・ボールドウィンさん)がやって来る。黒いスーツにネクタイ、サングラスという大人のようないで立ち。四六時中パパとママに世話を焼かせるボス・ベイビーを、ティムは快く受け入れられない。ある日、赤ちゃんが大人口調で電話で話しているのを見てしまう。ボス・ベイビーは、ある任務のためにティムの家に送り込まれた会社員だった……という展開。
「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」(2015年)などのボールドウィンさんのほか、スティーブ・ブシェーミさん、トビー・マグワイアさんが声の出演。日本語吹き替え版では、ボス・ベイビーの声を俳優のムロツヨシさん、兄ティムの声を女優の芳根京子さんが演じている。
ベイビーはシャカシャカ歩き、親指を合わせて両手を前で組んで座り、眉間にしわを寄せる。上司のような偉そうな口調。最終手段は金をばらまく。可愛い見た目、オムツとおしゃぶりとミルクの赤ちゃんアイテムとは裏腹に、その中身とのギャップがあまりにも面白い。
子供時代が無かったせいで、家族の愛を知らないことに気付いていないボス・ベイビーが、両親の愛情を当たり前と思っているティムと出会ってどうなっていくのか。弟に領分を取られたと思っているティムの子供らしい葛藤もこまやかに描かれる。2人の冒険物語には、あらゆる人の幼少時代の思い出や、人にとって本当に大事なものとは何か、が詰まっている。(キョーコ/フリーライター)
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