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映画「レッド・スパロー」のビジュアル (C) 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
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映画「レッド・スパロー」のビジュアル (C) 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

注目映画紹介:「レッド・スパロー」女スパイ、ジェニファー・ローレンスが仕掛ける“甘いわな”にまんまとはめられる

 米アカデミー賞女優ジェニファー・ローレンスさん主演の映画「レッド・スパロー」(フランシス・ローレンス監督)が30日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほか全国で公開される(TOHOシネマズ日比谷で29日先行上映)。けがによってバレリーナの道を断たれ、スパイ(スパロー)に転身したヒロインをローレンスさんが演じている。甘いわなを仕掛ける女スパイ、ローレンスさんの体当たりの演技に注目だ。

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 ボリショイ・バレエ団のトップダンサーとして活躍していたドミニカ・エゴロワ(ローレンスさん)は、公演中の大けがによってバレリーナの道を断たれる。病気の母の治療費を工面するため、ロシア情報庁の幹部である叔父ワーニャ(マティアス・スーナールツさん)の指示でスパイ養成所に送られたドミニカは、標的を誘惑し、心理操作するテクニックを学び、やがて、ロシア情報庁の上層部に潜む米国スパイを探り出す任務を命じられる……というストーリー。

 原作は、33年間、CIAで工作員として活動したジェイソン・マシューズさんによる小説。スパイ養成所に送られたドミニカは、色仕掛けで標的を落とす方法を教わる。このときの、シャーロット・ランプリングさん扮(ふん)する鬼のような監督官の過激な指導法には口があんぐり開くほど驚かされたが、マシューズさんによると、実際ソ連には、ターゲットをゆするために若い女性に誘惑方法を教える“娼婦養成所”まがいの「スパロー・スクール」があったというから、あながち作り話でもないのだろう。

 ローレンスさんの体当たりの演技は見ものだ。リゾート地でもないのに、妙に露出度の高い水着を着て現れたり、標的の欲望をわざとあおる行動に出たり、さらに裸のシーンまであったりと、かなりきわどい演技を見せる。そう書くと、お色気重視の作品と思われそうだが、スパイ映画ならではの緊迫感と重厚感はキープ。ドミニカの諜報(ちょうほう)活動に大いにハラハラさせられ、彼女が仕掛ける甘いわなにまんまとはまってしまった。(りんたいこ/フリーライター)

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