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俳優の妻夫木聡さんと女優の井上真央さんが、今秋放送されるスペシャルドラマ「メ~テレ開局55周年記念ドラマ『乱反射』」で共演することが10日、明らかになった。妻夫木さんと井上さんは、初共演で夫婦役を演じる。ドラマは「第63回日本推理作家協会賞」を受賞した貫井徳郎さんの小説が原作。映画「川の底からこんにちは」「舟を編む」などの石井裕也さんが監督を務める。
新聞記者の加山聡(妻夫木さん)と妻の光恵(井上さん)、息子の翔太の一家は地方都市で暮らしていたが、翔太の命が奪われる事故が起こる。原因の真相を追う聡が突き止めたのは、誰にでも心当たりのある小さな罪の連鎖だった。街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、救急要請を断ってしまうアルバイト当直医、事なかれ主義の市役所職員、尊大な定年退職者。複雑に絡み合ったエゴイズムの果てに悲劇は起こった。決して法では裁けない“殺人”に、残された家族は……という展開。
◇妻夫木聡さんのコメント
ーー台本を読んだ印象は?
原作者は、貫井徳郎さんで、答えがないところを提示することが得意な方。その部分の描写が多かったので、どこまで縮められるのかなと思っていましたが、台本はとてもうまくまとまっていました。それぞれの無神経さや人間自体の感情が交錯する部分が、特に印象的に描かれているなと思いました。
ーー井上真央さんとの共演について。
僕が言うのは失礼かもしれないですけど、一緒に演じていて、すごく気持ちがいいというか、波長が合う方だと思いました。初めて芝居させていただいたのに、初めての感覚がないような感じで、すごく楽しかったし、気持ちよかったです。井上さんが僕のことを、役の中で愛してくれている実感がありました。それがすごくうれしかったですね。
ーー視聴者に向けて。
とても重い作品ではありますが、貫井先生の「乱反射」という小説を基に、石井裕也監督とメ~テレさんと一緒に作りました。僕が演じる聡の子どもが亡くなって、なぜ亡くなったのかということをずっと追い求めていく話です。すごく客観的に見ていたものが、どんどん自分の話なのかと思える部分が出てくると思います。一緒に苦しみながらも、「人間とは何なのか」ということを考えていただけるような作品になっていると思いますので、そのへんをかみ締めながら見ていただけたら、うれしく思います。
◇井上真央さんのコメント
ーー台本を読んだ印象は?
脚本を読んだ時、今の私にどこまで表現できるのだろうと最初は悩みましたが、石井監督と妻夫木さんというお二人の存在が勇気となり、この作品に飛び込むことができたように思います。
ーー妻夫木聡さんとの共演について。
妻夫木さんとは初めての共演でしたが、とても居心地がよく、さまざまな感情を、妻として共有させてもらえた日々でした。
ーー視聴者に向けて。
失われた日常の中で、ゆっくりと立ち上がる夫婦の姿を、多くの方に見ていただけるとうれしいです。