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アン・ハサウェイ:女性が輝き続ける秘訣は「自分自身でいること」 美容やファッションも語る

 米女優のアン・ハサウェイさんが、公開中の映画「オーシャンズ8」(ゲイリー・ロス監督)でハリウッド女優のダフネ・クルーガーを演じている。犯罪ドリームチーム「オーシャンズ8」に「メットガラ」で身に着けた1.5億ドルの高級ジュエリーを狙われるという役どころで、ディーバ(お姫様気取りの女性)の演技が話題だ。私生活では、3歳の息子を育てているハサウェイさんに、さまざまな話を聞いた。

 映画は、「オーシャンズ11」「オーシャンズ12」「オーシャンズ13」から続く人気映画「オーシャンズ」シリーズの最新作。伝説の怪盗ダニー・オーシャンの妹のデビー・オーシャン(サンドラ・ブロックさん)をリーダーとした8人の美女からなる犯罪ドリームチーム「オーシャンズ8」が、人気ハリウッド女優(ハサウェイさん)が身に着ける総額1億5000万ドル(約166億1850万円)の宝石を狙って、世界最大のファッションの祭典「メットガラ」で大胆不敵な計画を遂行する……というストーリー。

 ◇ホットピンクのドレスは…

 ――豪華なハリウッドスターが集結した作品となりましたが、撮影時の現場の雰囲気は?

 ただ毎日、みんなと一緒に笑って過ごしたのよ。私たちは分かち合い、世間話やニュースや、みんなの見解とかを、いつも話していた。とても前向きな雰囲気で、愛にあふれた、支援し合える環境だった。そして今でも、私たちはこのグループで一緒によく話をするわ。子供がこんなことをやったとか、誰かが何かをやると、みんなで分かち合ったり。本当に親しい女友達になった。

 ――鏡の前でうっとりするシーンで、レトロなホットピンクのドレスが印象的でした。衣装を担当したサラ・エドワーズさんは「現代版エリザベス・テイラーにバービー人形のような要素を少々」という雰囲気を持たせたかったと聞きましたが、劇中で高価なジュエリーやドレスを身に着けた感想は?

 キャラクターにぴったりの衣装を選ぶために、デザイナーたちとコラボできたことに、私はとてもうれしく幸せを感じた。バレンチノに依頼したとき、私は彼らが赤いドレスを制作してくれると思っていた。だって、バレンチノといえば赤だし、アイコン的な色だから。だから、彼らがホットピンクのドレスを送り込んできたとき、私はとってもハッピーだった。想像していたよりも、うんとよかったし、これ以上のものは自分では想像もつかなかった。

 ダフネのキャラクターの背景として、自分の祖母が持っていたバービー人形を見て育ったという生い立ちを描いていた。だから、彼女のルックスは、ビンテージのバービー人形をモデルにするというアイデアからきたものだった。私は、ホットピンクというのは、まさにそんなバービー人形の色を示すものだと思ったら、それもうれしく感じたわ。

 ――個性豊かな新オーシャンズの中で、ダフネ以外に演じてみたいと思うキャラクターはいますか。

 どの役柄も私はみんな大好きだった。そして、それぞれがその役どころで素晴らしい実力を発揮していた。ただ、リアーナが演じたような役柄は私は演じてこなかったと思う。だって、誰も私のことをコンピューターのハッカーとは思わないでしょ。だけど、どの役柄も、私は演じてみたい。だけど、ダフネを演じられたことについては、とってもハッピーだった。

 ――自分自身に一番近いキャラクターはいますか。

 うーん。どの女性も、自分に近いとはいえない。ケイト・ブランシェットが演じたルーのキャラクターみたいだったらと願うけれど、現実を直視しなきゃね。あんなにクールだったら、よかったんだけど(笑い)。

 ◇撮影中は週1回フェーシャルエステ

 ――数年の間にあなたは結婚(2012年)もして母親にもなりました。生活環境が随分変わったと思いますが、健康や美容で気を使っていることがあれば教えてください。

 (16年に)息子が生まれてから、私の生活はシンプルになったの。以前は自分の時間のありがたさなんて全然分かっていなかった。でも今、私の生活の中心は子供でしょ。だから何をするにも素早さと効率が重要になってくる。でも、自分の時間も少しは取るようにはしている。やっぱり自分のためにやりたいこともいろいろあるから。

 フェーシャルエステやネイルは、今でもときどきやりたい。以前ほど優先順位は高くないけれど、やるとやっぱりいいなと思う。フェーシャルに行けないときは、フェースマスクを使ってみたりするわ。自分のことは時間や労力を掛けずにシンプルにやれるようにしているし、シンプルにやることで達成感が得られる。

 ――フェーシャルエステなどはどのくらいの頻度でされるのですか。

 映画の撮影中はだいたい毎週やるようにしているわ。なぜかというと、やっぱり撮影中はメークをいっぱいしなきゃいけないから。それに拘束時間も長いでしょ。ずっと立ってなきゃいけないことも多々ある。だから撮影中に美容や健康に気を使うのはいいことだと思っている。でも撮影していないときは、フェーシャルは月1回くらいかしら。多くやっても3週に1回。そのときはかなり重点的にやることが多い。

 何よりも大きなことは、過去数年にエクササイズへの取り組み方が変わったことかしら。以前はエクササイズは拷問で、痩せるためにやるものだと思い込んでいた。でも今は、身体的に強くなるためにやっている。そのお陰で精神的にも落ち着いているし、ちゃんと「今」に意識が向けられるようになった。だからもう痩せるための拷問だなんて考えない。エクササイズは健康になるためにやるもので、自分を大事にするということだから。

 実は料理も大好き。お仕事をしているときは、時間がないのであまりやらないけど。お仕事をしていないときは料理をしたいと思う。家族に振る舞うわ。人を家に呼ぶのも好き。お酒を飲ませて酔っ払わせるの。そして本当のところはどう思っているのかとか聞いちゃったりする(笑い)。

 ――どんな料理を作るのが好きですか。

 最近ハマってるのはスイートポテト。だからスイートポテトを使った料理のバリエーションを増やしていっている。おいしい料理がたくさんあるわ。オンラインのレシピを参考にしているの。「Budget Bytes(バジェット・バイツ)」というサイトがあって、このサイトはほとんどお金を使わずに家族みんなが食べられる料理を教えてくれる。そのサイトにお世話になりながら料理のバリエーションを増やしていっているわ。バジェット・バイツを検索する人が日本で増えちゃうかもしれないわね。西洋料理のレシピはそこで検索できるから。

 ◇お気に入りのジュエリーは…

 ――この映画には高価なジュエリーが登場しますが、あなたのお気に入りのジュエリーを教えてください。

 私はかなり甘やかされている人間。それに、私はジュエリーデザイナーと結婚している。というわけで、私のお気に入りのジュエリーは、(夫のアダム・シュルマンさんらが設立した)ジェームズ・バンクス・デザイン(James Banks Design)のものよ!(笑い)

 だって、作品案が浮かんだ瞬間から、私はその作品のことを耳にするわけだし、完成品を最初に目にして、時にはそれを着けることもできるんだもの。私は今年、メットガラにジェームズ・バンクス・デザインのジュエリーを着けて参加することができた。それは、とってもスペシャルなことだった。

 正直なところ、私はそれほどジュエリーに詳しくないの。ジュエリーを見るのは好きなんだけど、私はブランドを追ったりするタイプではない。それに、ジェームズ・バンクス以外、特別に好きというブランドもないのよ(笑い)。

 ◇日本人女性に対する印象は?

 ――「オーシャンズ8」のメンバーは性格はバラバラですが、それぞれが輝いていることが印象的でした。女性が年齢を重ねても、輝き続ける秘訣(ひけつ)があるとしたら、どういうことだと思いますか。

 「若さはエイジング(年を取ること)よりも価値あるものである」ということ、そんなでっち上げの虚構を目にしたら、私たちは声を上げてそれが虚構だということを主張し、最高の人生を送っていくしかないと思う。年齢を重ねることで私たちは、他人の世話までよりよくみられるようになっていく。でも、あまりに駆け回りすぎて自分自身を見失ったり、ボロボロにならない程度に、やっていかなきゃならない。

 そして、人間性も深まっていき、エイジレスへと開花していく。それが、私たちみんなのゴールであるべきだと思うわ。若くいることがベターとか、年を重ねる方がベターだとか、そんなことではなくて、「自分自身でいること」。それが重要だと思う。自分自身でいれば、それがエイジレスな自分になっていくのだから。

 ――日本にもハサウェイさんに憧れる女性がたくさんいますが、ハサウェイさんは日本の女性に対してどんな印象をお持ちですか。

 私の印象は、育ちがよく、優しくて品がよく、それらが深く根づいているけれど、そんな表面の下は鉄のように強い。日本人の女性には、すごく強さがある。ビューティフルでソフトな表面の下に、すごく強いものがある。“日本人女性”のように大きな区分けの人たちを一言で表現するのは、とても難しいので、それが正しい見方なのかどうかは分からないけれど。でもそれが、私の見解。優しくソフト。ユーモアのセンスもある。印象はすべてポジティブなものばかり。でも芯はタフだと思う。本当にタフよね。

 それが来日して、日本の会社と仕事をしてきて感じたこと。すべてに気遣いが込められている。準備の仕方にしても、私の時間に対して配慮して、すべての事柄に思いやりを持って心尽くしてくれる。敬意を持って接してくれる。

 そのような、心尽くしを提供できる方法は一つ。それを可能にさせるには、その芯に本物の強さがないと。自分が何者であるかということを忘れない強さ、そして、他人のことも考えるという強さ。私は(日本人から)面倒を見てもらっているうちに、そういう印象を抱くようになった。

 ――日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

 サポートをどうもありがとう。映画を楽しんでもらえることを願っています! 

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