映画「検察側の罪人」の場面写真(C)2018 TOHO/JStorm
俳優の木村拓哉さんと人気グループ「嵐」の二宮和也さんが初共演した映画「検察側の罪人」(原田眞人監督)が24日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。木村さん演じるエリート検事・最上と、二宮さん演じる若き検事・沖野がそれぞれの正義を巡り戦う姿を描く。緊張走る2人の対決シーンはさすがの迫力。それぞれの正義の行方はもちろん、ストーリーが深まるにつれ感情が乱れていく木村さんの表情や二宮さんが激高する姿など、思わずハッとさせられる演技に注目だ。
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「犯人に告ぐ」「クローズド・ノート」などの雫井脩介さんの同名小説が原作。エリート検事・最上(木村さん)と、「最上流正義の継承者」を自称し最上を師と仰ぐ若き検事・沖野(二宮さん)は、東京都内の殺人事件を担当。被疑者複数の中から最上が狙いを定めた松倉は、未解決殺人事件の重要参考人だった。沖野は厳しく松倉を取り調べるが、松倉が犯行を否認し続ける中で、次第に最上の捜査方針に疑問を抱き始めるようになり、ついに互いの正義を賭した戦いへと発展する……というストーリー。
沖野とコンビを組む検察事務官・橘役に吉高由里子さん、松倉役を酒向芳さんが演じ、松重豊さん、平岳大さん、大倉孝二さん、八嶋智人さんらも出演している。 木村さん、二宮さんの二大スター競演が注目の今作。作品テーマの、それぞれが信じる正義の在り方を通して徐々にすれ違い乖離(かいり)していく2人の姿が、緊張感漂う映像の中で丁寧に描かれている。自分のための正義を貫こうとする最上と、苦悩しながらも真実を追及しようとする沖野。物語後半に用意されている、真相を巡る2人だけの競演シーンには引き込まれた。
個人的には、駆け出しらしく真っすぐで、やや危うさもみせる沖野役・二宮さんの迫真の演技が印象的だった。圧巻は、沖野が松倉を取り調べるシーン。落ち着いた口調から、口角泡を飛ばし突然、激高してみせるなど、静と動を巧みに使い分ける取り調べは思わず背筋が伸びる迫力。「二宮さんにこんな一面が……」と驚かされた。
2人を支えるキャストも、吉高さんが毅然とした態度で沖野をサポートする橘役を、松重さんが軽薄だが不気味なオーラをまとった闇のブローカー諏訪部役を好演。硬派な作品の世界観をより強固にしている。(河鰭悠太郎/フリーライター)
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