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映画「プーと大人になった僕」で成長したクリストファー・ロビンを演じたユアン・マクレガーさん
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映画「プーと大人になった僕」で成長したクリストファー・ロビンを演じたユアン・マクレガーさん

ユアン・マクレガー:「プーと大人になった僕」に出演「プレッシャー感じなかった」 冒険好きな一面も

 英作家A.A.ミルンさんが創作し、以来、世界中で愛されている人気キャラクター「くまのプーさん」を実写映画化した「プーと大人になった僕」(マーク・フォスター監督)が14日から全国で公開された。今作で、主人公クリストファー・ロビンを演じた英俳優ユアン・マクレガーさんが、このほど初来日。マクレガーさんに、クリストファー・ロビンを演じる上での心構えや、作品の見どころ、初めて訪れた日本について聞いた。

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 ◇原作のイメージが染みついていた

 映画は、マクレガーさんが演じる大人になったクリストファー・ロビンが、子供のころの大親友プーと再会。一緒に“100エーカーの森”の仲間たちを探す中で、見失っていた大切なものに気づいていくというストーリーだ。

 ミルンさんが1920年代に発表した「クマのプーさん」に登場するクリストファー・ロビンは少年だ。それゆえに、大人になってからのクリストファー・ロビンについては誰も知らない。「だらこそ、演じる上での自由度は大いにあったし、プレッシャーは感じなかった」と晴れやかに語るマクレガーさん。脚本に、大人になったクリストファーの人物像や、人生における立ち位置について「とてもクリアに描かれていた」ことにも助けられた。

 そもそも、マクレガーさん自身、幼いころ、原作を読んでもらい、自身の子供たちにも読み聞かせていたことで、「原作のイメージが染みついていた」と話す。その上、「ディズニーでアニメ化された作品を通して、森の仲間たちとクリストファーの関係性にも小さいころから慣れ親しんでいたから、その部分を押さえておけば大丈夫だろうと思ったし、あとは年齢を重ね、人生で迷子になっていて、ちょっと距離ができてしまっている家族とどうすれば再びつながり合えるだろうと葛藤している存在」をイメージすることで、気負わずに演じられたという。

 ◇「感動した美しいシーン」を女性読者にアピール

 マクレガーさんは、出来上がった映画を「子供たちと一緒にプレミアに行ったり、娘を連れて劇場に足を運んだりして見た」という。そのたびに、観客の反応を間近に見聞きし、老若男女にかかわらず、見る人すべての心をとらえる作品になっていると感じたそうだ。

 「たぶん大人であれば、男性でも女性でも、クリストファーには共感してもらえると思う。というのは、クリストファーに限らず、大人というのは、童心を犠牲にしてまで大人としての義務を果たして生きているものだからね。クリストファーは戦争に行った経験もあり、家族と距離ができていて、そのことに葛藤している。そんな彼が、自分の世界の中での、本来の立ち位置を再び獲得するまでの道のりは、大人の心には響くと思うんだ」と分析する。

 さらに、「ヘイリー(・アトウェル)という素晴らしい女優が演じている(クリストファーの)妻のイブリン。彼女に、おそらく女性は感情移入してもらえるのではないかな。妻として、母として家族を支え、まとめ上げているのは彼女だし、僕がすごく感動した美しいシーンが一つあって、それは、彼女と娘のやりとりなんだ。イブリンが『パパは今、ちょっと迷子になっている。でも、きっとまた私達を見つけてくれるから』というそのシーンは、演技を含めて本当に美しくて大好きなんだ」と追加で撮影されたというそのシーンを挙げながら、女性読者にアピールした。

 ◇日本でやりたいことは…

 ちなみに、マクレガーさんにも、クリストファー・ロビンにとってのプーさんのような存在の愛犬がいるそうで、その名は「シド」だという。「どこに行くのにも着いて来てくれるんだ」と顔をほころばせながら教えてくれた。

 今回が初来日。もともと日本には、絵画などの美術品で「山間の風景みたいなものを見ていた」ことから、同様のイメージを持っていたという。自身、オートバイでユーラシアや北米大陸を横断した経験があるほどの冒険好き。今回は残念ながら、日本では「時間がなくて何もできていないけど」としながら、東京のような都市以外の場所にも「すごく行きたい。ただ、こうして新しい場所にいること自体が冒険だけどね」と話していた。

 <プロフィル>

 1971年3月31日生まれ、英スコットランド出身。「トレインスポッティング」(96年)でブレークし、「ブラス!」(96年)、「普通じゃない」(97年)などに出演。「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(99年)、「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」(2002年)、「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(05年)では、若きオビ・ワン・ケノービを演じた。ほかに「ムーラン・ルージュ」(01年)、「人生はビギナーズ」(10年)、「8月の家族たち」(13年)、「T2 トレインスポッティング」(17年)、「美女と野獣」(17年)などに出演した。

 (取材・文/りんたいこ)

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