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前田敦子:母親役と関西弁に初挑戦 映画「葬式の名人」に主演

 女優の前田敦子さんが、2019年公開の映画「葬式の名人」(樋口尚文監督)に主演することが22日、分かった。大阪が舞台の同作で、前田さんは貧しいながらも、女手一つで小学生の息子を育てるシングルマザーの渡辺雪子を演じ、母親役と関西弁に初挑戦する。俳優の高良健吾さんも出演し、雪子の同級生で茨木高校の野球部顧問・豊川大輔を演じる。

 映画は川端康成の作品「十六歳の日記」「師の棺を肩に」「少年」「バッタと鈴虫」「葬式の名人」「片腕」などを原案に制作。脚本とプロデューサーは、川端さんの母校・大阪府立茨木高校の後輩で、「日本チャップリン協会」の会長を務める大野裕之さんが務める。川端が18歳まで過ごした大阪府茨木市の市制70周年記念事業の一環として、茨木市全面協力のもと、今年8月に同市でオールロケを行った。

 物語は、突然訪れた高校時代の同級生の訃報によって、卒業から10年の時を経て、通夜に集まった面々が体験する、これまでに見たことも聞いたこともない奇想天外なお通夜を描くコメディー。

 ◇樋口尚文監督のコメント

 私はかねて女優としての前田敦子さんに心酔していましたが、いつか前田さんで映画「アリスの恋」(マーティン・スコセッシ監督)のようなカッコいいシングルマザーが描けたら、というかなわぬ夢を持っていました。その“まさか”が今回の「葬式の名人」で実現、前田さんは初の関西弁も味方につけて、初のママ役をものすごい集中力で演じきってくれました。

 これ以上はない相手役の高良健吾さんの繊細で緻密な演技も必見です。しかもなんと世界的文豪の川端康成の小説を原案とした、コメディーありラブストーリーありファンタジーありの“世にもフシギなお通夜”に、観客の皆さんにも笑って泣いて“参列”していただきたいです。

 ◇大野裕之プロデューサーのコメント

 コメディーを書いたはずが、前田敦子さんの情愛あふれる熱演に何度も泣かされ、高良健吾さんの色っぽくて真っすぐな演技に震えました。樋口尚文監督はじめ名匠スタッフ陣のおかげで、大切な同級生のお通夜を通して、生きることの大切さをユーモラスに描く作品ができました。

 それにしても、川端康成の母校である大阪府立茨木高校でのロケは、映画の達人たちによる楽しいお祭りのようでした(実は、茨木高校は私の母校でもあるので、本当に感無量なんです!)。皆様もこの熱いお祭りに、奇妙で感動的な“同窓会”に、ぜひおいでください!

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