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今週シネマ:23日公開の映画 「ファンタスティック・ビースト」最新作、「ハード・コア」「ギャングース」…話題作が続々

 今週公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。23日には、「ファンタスティック・ビースト」シリーズの最新作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(デビッド・イェーツ監督)、俳優の山田孝之さん主演・プロデュースの「ハード・コア」(山下敦弘監督)、俳優の高杉真宙さん、加藤諒さん、ロックバンド「黒猫チェルシー」の渡辺大知さんがトリプル主演の「ギャングース」(入江悠監督)が公開された。

 「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」は、「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J.K.ローリングさんが自ら映画用に脚本を書き下ろした映画シリーズの最新作。米ニューヨークで捕らえられた黒い魔法使いのグリンデルバルド(ジョニー・デップさん)が逃げ出し、魔法界と人間界の支配をたくらむ。魔法動物学者の主人公ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメインさん)は、恩師ダンブルドア(ジュード・ロウさん)に「黒い魔法使いを倒せるのは君だけ」と言われ、仲間や魔法動物たちとパリへ向かう……という展開。

 冒頭のスペクタクルなグリンデルバルドの逃走劇からぐっと引き込まれる。ロウさん演じるダンブルドアも「ハリー・ポッターの校長の若い頃はこんな人だったんだ!」と納得の存在感。デップさん演じるグリンデルバルドの邪悪さは加速している。ニュートとティナ(キャサリン・ウォーターストンさん)の関係、ティナの妹クイニー(アリソン・スドルさん)とノーマジ(人間)のジェイコブ(ダン・フォグラーさん)の禁断の愛も進展の兆しを見せるなど、見どころは満載だ。

 「ハード・コア」は、山田さん自身が「愛読書」という狩撫麻礼(かりぶ・まれい)さん原作、いましろたかしさん作画のマンガ「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」が原作で、山田さんは主演でプロデューサーも務めた。人間味あふれる超高性能ロボットと、それを取り巻く世間になじめない男たちの友情や鬱屈(うっくつ)、切なくもおかしいユーモアを描いた作品で、山田さん、荒川良々さん、佐藤健さんらが個性的なキャラクターを演じている。

 純粋で曲がったことが嫌いな権藤右近(山田さん)は、怪しい活動家が進める山奥での埋蔵金探しを仕事にし、都会の片隅で細々と生きていた。そんなある日、共に働く牛山(荒川さん)が住む廃工場で、古びた謎のロボットを発見。「ロボオ」と命名してロボットと友情を深めていく。右近の弟で商社に勤める左近(佐藤健さん)は、ロボオが現代科学の水準をはるかに超える高性能であることを突き止め、ロボオの能力を生かしたある提案をする……という展開。

 「ギャングース」は、ルポライター・鈴木大介さんの「家のない少年たち」(太田出版)が原案。鈴木さんがストーリーを共同制作、肥谷圭介さんが作画を担当してマンガ誌「週刊モーニング」(講談社)で2013~17年に連載された同名マンガが原作。親の虐待を受け、まともに学校へも通えずに少年院で青春期を過ごした情報収集・標的選定担当のサイケ(高杉さん)、工具全般担当のカズキ(加藤さん)、車両・機動担当のタケオ(渡辺さん)の3人。生きていくためタタキ(強盗)稼業に手を染める。ある日、半グレ系犯罪営利組織「六龍天」が振り込め詐欺で得た金の隠し場所を偶然知った3人は、組織に身元がばれないようタタキを繰り返すが……という展開。

 見た目のインパクトもさることながら、主役3人の鬱屈としながらも全身からほとばしるギラギラとした感情が伝わってくる演技が圧倒的。MIYAVIさんが演じる六龍天のトップ・安達、金子ノブアキさんが演じるその部下・加藤ら、敵キャラにまで個性豊かなキャラクターがそろっている。林遣都さん、山本舞香さん、篠田麻里子さんらも出演。

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