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俳優の山田孝之さんが26日、東京都内で行われた、自身がプロデュースを務めた映画「デイアンドナイト」(藤井道人監督)の初日舞台あいさつに主演の阿部進之介さんや安藤政信さんらと登場した。山田さんは「脚本開発が一番回数も重ねて時間も割いていた。思い返すと、何回も脚本会議をやって、(会議を終えて)外に出たら『また朝だ』というのを何回迎えたかな、というのが出てくる」としみじみ。「撮影が始まってからはすごいスピードで今日まで来ちゃって……感無量です」と心境を明かした。
今作でプロデューサーを務めた山田さんについて、阿部さんは「役者がどうやったら役に集中できるか、そこに重きを置いて調整してくれた。そういう配慮は役者の気持ちを理解できないとできない」と絶賛し、安藤さんも「ほぼ毎日現場にいてくれるんですよ。存在感は隠していたとしても、やっぱり隠し切れないオーラはあって。たぶん全部の役をやれば全部彼がいいというぐらいの存在だから、役者としてはすごくプレッシャーがかかる。だけどそれが力になり『もっとやってやる』というテンションに持っていけた」と振り返った。
プロデューサーぶりを絶賛された山田さんは「間近で俳優さんたちの本気のお芝居を見てとても感動しまして、俳優って素晴らしいんだな、俳優ってかっこいいんだな、もっと俺も自信を持って、これから(自分のことを)俳優って言っていこうと思いました」とコメント。それを受けて阿部さんは「撮影中、(山田さんが)帰り道に僕の方に寄ってきて『客観的にプロデューサーとして見て、本当に役者って素晴らしいなと思った』と言ってくれて。それはすごくうれしかったですね」と振り返っていた。 会見には、清原果耶さん、藤井監督も出席。人気ロックバンド「RADWIMPS」の野田洋次郎さんが作詞・作曲・プロデュースを担当した主題歌「気まぐれ雲」を歌っている清原さんは、「レコーディングのときはくよくよしっぱなしで、声も出ないし思ったように歌えないし、どうしたらいいんだろうってたくさん悩みました」と明かしつつ、最後には「楽しかったです」と笑顔を浮かべた。
映画は、父(渡辺裕之さん)が自殺し、実家へ帰った明石幸次(阿部さん)が主人公。父は大手企業の不正を内部告発したことで死に追いやられ、家族も崩壊寸前だった。そんな明石に児童養護施設のオーナー・北村(安藤さん)が手を差し伸べる。「子供たちを生かすためなら犯罪をもいとわない」という道徳観を持ち、正義と犯罪を共存させる北村に明石は魅せられていく。そんな明石を児童養護施設で暮らす少女・奈々(清原さん)は案じていたが、明石は復讐(ふくしゅう)心に駆られ、善悪の境を見失っていく……というストーリー。