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女優の本上まなみさんが、大泉洋さん演じる主人公・設楽亘理(したら・わたる)の妻・こと絵役で出演している映画「そらのレストラン」(深川栄洋監督)。亘理との間には一人娘の潮莉(庄野凛さん)がおり、北海道南西部に位置する「せたな町」を舞台に、酪農をしながらチーズ工房を営む亘理が、仲間と共に、せたなのおいしい食材を使い、1日限りのレストランを開こうとする姿を描いている。プライベートでも2児の母である本上さんに、子育てや健康のために気をつけていること、さらに10年後の自分について聞いた。
◇健康維持のためにしていることは
本上さんは現在、小学6年生の長女と幼稚園に通う長男の母でもある。「母親業がありますので、基本的には仕事以外のときは京都の自宅におりまして、子供たちを送り出し、夕方迎えるという、その繰り返しです」と日々の生活を語る。長男が「結構やんちゃ」で、「追いかけっこをしたり、自転車に乗って遠出をしたり」など体を動かすことが多く、「体が資本だなと日々感じている状況(笑い)」だという。
そのため、休日など時間があるときはジムに行き、筋力トレーニングをしたり、自宅でボールを使ったトレーニングをしたりして健康維持を心掛けている。今回の映画の撮影にもそのボールを持参し、時間を見つけてトレーニングしていたという。
◇子供に自身の失敗を「努めて見せる」
子育てに関しては、子供をしかるとき、「どう言えばきちんと伝わるか」と悩むことがあると言い、「本当に試行錯誤で、やり過ぎて、あとでこちらが反省することも多いですし、思い通りにいかないことが、一番ストレスになりますね」と苦笑交じりに明かす。
半面、「自分から生まれてきている子供なのですけど、自分とは性格が全然違ったり、新しいものを見せてくれたり、そういう刺激もすごくあります。自分自身が子供の時にしていた、木登りだったり、魚つかみだったり、追いかけっこやかくれんぼ、そういったことをもう1回体験できるということは、自分にとってはすごく大きな喜びだったり、楽しみだったりします」と子育ての醍醐味(だいごみ)を語る。また、子供は、「トライアル・アンド・エラーの繰り返しで、毎日いろんなものを学んでいるのが見える」ことから、本上さんも子供たちに、自身の失敗を「努めて見せるようにしている」という。
◇「年を重ねるのが楽しみ」
本上さんは現在、43歳。高校1年生のときにモデル事務所にスカウトされデビューし、以来、女優はもとより、コメンテーター、ナレーター、さらに文筆家と広いフィールドで活躍してきた。そんな本上さんに10年後の自分を想像してもらうと、「周りに偉大な先輩方がいて、皆さんすてきで、きらきら輝いていたりとか、自分の夢があったりとか、いろんな女性がたくさんいて、本当に、年を重ねるのが楽しみなんです」と目を輝かせる。
なんでも、本上さん自身の母親も「パワフルで好奇心旺盛」で、新幹線で隣同士になった人と仲良くなり一緒に食事に出掛けるなど、「人生を楽しんでいるように見える」という。「ですから、私もそういうふうにいろんなものにアンテナを張って、面白いと思うものに近づける、そんな体力、気力を持っていたいと思っています。それにはやっぱり体が資本だし、食も大事、と自分では思っています」と語る。
◇アクセサリーより大切なもの
もう一つ、「すごく大事な言葉として残っています」と教えてくれたのが、デビュー当時のマネジャーから言われた言葉だ。それは、「モデルというのは見た目の職業だと思われているけれど、内面が伴っていないと美しくないと思う。だから本をたくさん読んだり、映画をたくさん見たり、いろんなものを知る努力をしなさい」というものだ。
以来、本上さんにとって、「学ぶということが、自分にとっては面白い」ことであり、今回の映画「そらのレストラン」でも、実際の農家や酪農家から聞いた話は「本当に興味深くて、感動することも多かったです」と振り返る。「ですから、学ぶ姿勢というのは常に持ち続けるべきだと思いますし、学んでいくことで、また新しい夢だったり、やりたいことがいろいろ見つかったりしていくと思うので、吸収することを続けていけたらと思っています」と真摯(しんし)に語る。
そういった姿勢が、「女性が年齢を重ねても輝き続けるための秘訣(ひけつ)」につながると指摘し、「アクセサリーといった身を飾るものも、時には必要かもしれませんが、その人個人がどんな人間なのか、それをすごく試されているような気がするので、普段から学ぶことは心掛けていきたいと思います」と笑顔で結んだ。
<プロフィル>
ほんじょう・まなみ 1975年5月1日生まれ、東京都出身、大阪育ち。女優として、映画、ドラマ、CMに出演するほか、情報番組のコメンテーターやナレーター、声優などを務める。文筆家としても活躍し、エッセーや絵本の翻訳など多くの作品を発表している。主な映画出演作に「まほろ駅前多田便利軒」(2011年)、「ツナグ」(12年)、「バンクーバーの朝日」(14年)、「二度めの夏、二度と会えない君」(17年)などがある。
(取材・文・撮影:りんたいこ)