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大原櫻子:海外進出の目標語る「価値観を広げられたら」

 大原櫻子さんと戸田恵梨香さんがダブル主演する映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督)が22日から公開されている。第二次世界大戦末期、幼い園児と保母たちが集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた物語。子供たちとの距離が近い明るい保母・野々宮光枝を演じている大原さんに、美容・健康の秘訣(ひけつ)や10年後、映画の撮影エピソードなどを聞いた。

 ◇10年後は海外進出? 「どこかでお芝居、歌を届けられるように」

 女優に歌手にと活躍する大原さん。多忙な日々を過ごす中での、大原さん流の美容、健康の秘訣とは何だろうか。「とある役者さんから、『心の豊かさが表現者に一番大事だ』と言われたので、日ごろから笑うことを心掛けています」と大原さん。「あとはたくさん寝ること。寝られたら、人間生きていけるかなと思います」とも明かす。

 10年後について聞くと「ちょっと海外に勉強にいくか、ちょっとお仕事できていたらいいなと思いますね」と明かし、「ちょうど1年ちょっと前に、ニューヨークへ1人で行って、お芝居とか見て勉強して『やっぱり自分ってちっちゃいな』と改めて実感したんです。(だから)ニューヨークでなくても、アジアでもいいんですけど、どこかで自分でお芝居なり、歌なりを届けられるようになりたいなとは思いましたね」と目標を語る大原さん。「勉強しにも行きたい。海外の空気に触れて価値観を広げられたらと思います」と意欲的に語る。

 ◇明るい保母・光枝の役作り語る 戸田恵梨香との共演は…

 映画の原作は久保つぎこさんのノンフィクション「あの日のオルガン 疎開保育園物語」(朝日新聞出版)。警報が鳴っては防空壕(ごう)へ避難する生活が続く1944(昭和19)年、東京都品川区の戸越保育所では、楓や光枝ら保母たちが保育所の疎開を模索。やがて、埼玉の受け入れ先の寺で疎開生活を始めた若い保母らと園児たちに、空襲の影が迫る……というストーリー。佐久間由衣さん、堀田真由さん、福地桃子さん、林家正蔵さん、夏川結衣さん、お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん、橋爪功さんらも出演している。

 子供たちのためにオルガンを弾くなど、子供と遊ぶシーンの多い大原さん。「光枝は保母さんだけど、異色というか、能天気なところがあるというか」と笑い、「時代は違うけど、(登場人物の中で)1人だけ今でもいそうというか(笑い)。今っぽい子だから、(戸田さん演じる)楓先生と真反対の立ち位置になっちゃったのかな、と、そういう感覚はありました」と語る。「深く掘り下げるというよりは、どうしたら光枝のように子供たちと同じ目線に立てるかを考えながら撮影に入っていました」と振り返る。

 普段演じる時は「せりふに全部入っていると思っているので、せりふ一つ一つを丁寧に、まず伝えることを心掛けています」という大原さん。「めちゃくちゃ考えて、台本にないことも考えたりする」としつつ、現場ではそれを忘れることも意識している。「現場に入ったら、動きもその場で与えられるし、何が起きるか分からないので。考えたことを全部忘れないと、その場で生きられない、ということは思っています」と語る。

 戸田さんとの共演については、「私の性格も役もそうなんですけど、人に対して、エネルギーをわっと出すというか、前に出す感じなんですけど、戸田さんは全部優しく受け取ってくれている感じがしていた」と明かし、「(戸田さんが演じた)楓さんの優しさももちろんあるんですけど、目を見ていなくても、受けた分のエネルギーが返ってくるという感覚がありました。お芝居を受け止めてくださっているなという、キャッチボールのキャッチがすごく温かい感覚がありましたね」と笑顔を見せた。

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