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女優の黒川芽以さん主演の「美人が婚活してみたら」(大九明子監督)が、23日から新宿シネマカリテ(東京都新宿区)ほかで公開される。気づけば32歳になっていた女性が、不毛な恋愛に疲れ果て、婚活に励むさまを描いた人間ドラマ。黒川さんのほか、臼田あさ美さん、中村倫也さん、田中圭さんら旬なキャストが出演。恋愛、結婚にまつわる満たされない大人の本音がリアルに、コミカルに描かれる。
ウェブデザイナーのタカコ(黒川さん)は、仕事にも容姿にも恵まれていたが、不倫ばかりの不毛な恋愛を重ねているうちに32歳になっていた。親友で既婚者のケイコ(臼田さん)に勧められ、婚活サイトに登録。そこで知り合った園木(中村さん)とデートを重ねながら、シングルズバーで出会った歯科医の矢田部(田中さん)にも引かれ始め……というストーリー。
今年5月に32歳となる黒川さんが、等身大の女性、タカコを愛すべき女性として体当たりで演じている。親友役の臼田さんとのやりとりもナチュラルで、会話には未婚・既婚それぞれの本音が透けて見え、リアルだ。
男性陣は、今、映画にドラマに引っ張りだこの2人が演じている。中村さんは非モテ系男子をコミカルに、田中さんはバツイチのイケメン歯科医役がうまくハマって、男性の可愛らしさを体現。これまでにない新鮮な表情を楽しめる。田中さんと黒川さんのラブシーンにも注目だ。
美人なのに結婚に縁のなかったタカコ。三十路の結婚願望が「死にたいほど」募り、婚活に励む様子がコミカルにテンポ良く描かれて、笑いを誘う。出会った2人の男性との関係を並行して進めるタカコの物語に、ケイコとの女同士の友情も交え、あけすけな会話と共に、32歳の女性の本音がどんどんあぶり出されていく。なぜ婚活をしているのか。タカコが自分を見つめ始めてからの行動に、仕事や結婚生活に頑張っている女性は背中を押してくれる力を感じられるだろう。
原作は、マンガアプリ「Vコミ」で2017年から連載され累計1000万PVを突破、長期間にわたってランキング1位を獲得した、とあるアラ子さんのエッセーマンガ。作者が友人の婚活奮闘記をつづった原作を、松岡茉優さんの主演作「勝手にふるえてろ」(18年)でも女性の奮闘を描いた大九監督が映画化し、再びもがく女性にエールを送る作品となった。
お笑いコンビ「シソンヌ」のじろうさんが脚本を手がけている。劇中では、大九監督作詞のオリジナル曲「手のうた」を黒川さんが歌っている。(キョーコ/フリーライター)