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女優の沢尻エリカさんが出演する映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」(蜷川実花監督)が9月13日に公開される。作家・太宰治の生き様を、3人の女性との関係と共に描いたヒューマン作だ。沢尻さんが演じるのは太宰の愛人であり弟子の太田静子。太宰の小説「斜陽」のモデルとされる人物でもある。沢尻さんに、今回の撮影現場の様子や共演した太宰役の小栗旬さん、静子の弟役の千葉雄大さんについて、また、女優の仕事について聞いた。
◇蜷川監督の世界観は「やっぱり好き」
撮影現場の様子を、「私のシーンだけは、うきうきルンルンという感じなので、楽しいという記憶しかないんです。待ち時間も楽しかったです」と笑顔で振り返る沢尻さん。それはまんざら誇張でもないようで、撮影中の沢尻さんは「すごくカラッとしていて、『毎日楽しかった。超楽しいだけの現場だった。ばいにゃーい!』と言って(現場から)帰っていった」とインタビューで蜷川監督が証言している。
蜷川監督とは、すでに「ヘルタースケルター」(2012年)で組んでいる。今回再び一緒に仕事をし、「実花さんが作り上げる楽しい空間……。色彩や美術といった、そこ(現場)にいて“上がる”ような世界観は、やっぱり好きだなと改めて思いました」としみじみ語る。
◇小栗とのラブシーンも…
太宰を演じる小栗さんとはラブシーンもあるが、「今回はそれほどでもないという感じかな(笑い)。私的にはたいしたことをやっているつもりはありませんでした」とさらりと言ってのける。
その小栗さんとは10代のころに共演したことがあるが、当時は「話した印象がない」といい、「今回が2度目でちゃんと一緒にお芝居ができたという感じなんですけど、人柄もお芝居もすごく魅力的で、本当にすてきな方だと思いました」と語る。
かたや静子の弟・太田薫役の千葉さんについては、楽屋で一緒にゲームをすることが多かったといい、「ゲームをしているときはすごく可愛くて、役柄も弟だったので、本当に可愛いな、この子」と思っていたそうだが、千葉さんに年齢を聞いたところ、「22、23歳くらいだと思っていたら、意外にも29歳で、えっ、そんななんだみたいな……(笑い)」と驚いたエピソードを明かす。
◇今回の収穫は
沢尻さんは「違う人間になれたりとか、見えない世界が見えたりするのが面白い」ところに女優という仕事の醍醐味(だいごみ)を感じるという。転機になった作品は、「やっぱり『パッチギ!』(2005年公開)ですね。考え方や演じ方など、あの時に経験したことすべてが今の演技に生きています」と語る。
そんな沢尻さんに、今回の静子役は女優人生において、どういうものになったかを聞いてみた。すると、「とにかく楽しかったんです。こんなに楽しい現場を経験させてもらって感謝しかないです。いろんな作品に参加していると、やっぱりどこかつらかったり、大変だなと思ったりすることって結構あるんですけど、今回はまったくその要素がなかったんです。本当に遊びに来た感覚というか、恋愛しに来た感覚を、そのまま演じられたんです。だから、ある意味それが収穫というか、財産なのかもしれません」と話し、「すごくいい思い出です。(共演者の)みんながあれだけ大変だったのに、私だけごめんなさいって感じです(笑い)」と恐縮していた。
映画は、作家・太宰治(本名・津島修治)が、身重の妻・津島美知子と2人の子供がいながら、作家志望の太田静子や、美容師・山崎富栄と愛人関係を結び、ついに、「人間に失格した男」の物語に取り掛かる姿を描いていく。太宰を小栗旬さんが演じるほか、美知子を宮沢りえさん、静子を沢尻さん、富栄を二階堂ふみさんが演じる。ほかに、成田凌さん、千葉雄大さん、瀬戸康史さん、高良健吾さん、藤原竜也さんが出演する。
次回は、オフの日の過ごし方や10年後の自分、輝き続けるための秘訣(ひけつ)を聞く
<プロフィル>
さわじり・えりか 1986年4月8日生まれ、東京都出身。「パッチギ!」(2004年)で数々の新人賞を受賞し、2005年のテレビドラマ「1リットルの涙」でも高い演技力を評価される。主な映画出演作に「手紙」(2006年)、「クローズド・ノート」(2007年)、「ヘルタースケルター」(2012年)、「新宿スワン」(2015年)、「猫は抱くもの」「不能犯」「食べる女」「億男」(以上2018年)など。最近のドラマに「ハゲタカ」(2018年)、「白い巨塔」(2019年)がある。