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女優の三浦理恵子さんが、阿部寛さん主演の連続ドラマ「結婚できない男」の13年ぶりの続編「まだ結婚できない男」(カンテレ・フジテレビ系、火曜午後9時)に主人公・桑野信介の妹、中川圭子役で出演している。三浦さんは、13年前の前作にも同役で出演しており、いまや女子大生の娘を持つ母親となった圭子について、「娘が大学生になって、お母さん的にも余裕ができて“友達親子”のような感じなので、今回の方が演じやすい」と語る。そんな三浦さんに、演じる圭子について、信介と圭子の母親役を演じる「憧れの先輩」草笛光子さんについて、9月に46歳になり、「今後について考えるようになった」という生き方について聞いた。
◇心や経済的な余裕が服装にも表れている
圭子は医師と結婚したしっかり者の妹。今作では、兄役の阿部さんはもちろん、母役の草笛さん、夫役の尾美としのりさんと再び同じ役で共演することとなった。女子大生に成長した娘は平祐奈さんが演じている。
三浦さんは今回の圭子について「ちゃきちゃきしていておしゃべりで。お兄ちゃんがああいう性格なので、妹がてきぱき、言いたいこともはっきり言うみたいな。そのへんは変わりない」といい、大学生の娘との関係は「前作ではまだ小さい娘がいて、母さん業に専念しているという設定だったんですけれど、今は娘とは親子なんだけど、どちらかというと友達のような感覚で。今の私自身も母とそうですけど、ある程度の年齢に行くと、娘の方が大人になったり、知っていることが多くなったりして、関係性が変わってくるじゃないですか。女同士でそういう関係を楽しんでいます」と自然体で演じているようだ。
夫役の尾美さんについては「大好きな先輩で、変わらず、あのときのまんま圭子の尻に敷かれている感じで。尾美さんは本当にこういう役がぴったりで、天才だなと思いながら、ビシビシと……。やりがいがあります(笑い)」と家族との息もぴったり。夫との関係は「前作では『パパが外で遊んでいるんじゃないか』と心配してイライラしていたけど、今回はそういうことも全部ひっくるめて受け止めて、『本当に(浮気が)ばれたら大変よ~』みたいな強さが備わったなと思います」と変化してきている。
役柄上だが年齢を重ねた変化について、三浦さんは「女の人ってそういうふうにどんどん変化しているんじゃないかなと思うんです。特に母親になったりすると強さを感じます。いろいろと口うるさく言いますけど、それでもやっぱり家族なんだなという絆の強さも感じます。家族のちょっとしたシーンも本当に楽しんで演じています」と笑顔で語る。
そんな余裕が圭子の服装にも表れており、「心も経済的にもゆとりが出てきて、パパがお医者さんというのもあって、柄物など少し派手めなものを着ているかもしれないですね。前作の子育てにまい進しているときは、お母さんっぽい、少しスポーティーな動きやすい服装だったと思うんですけど、今回は余裕が出てきて、自分を楽しんでいる感じです」と分析する。
◇すてきな年の重ね方をした先輩が身近に
外見的には、髪形は今はショートだが、13年前はセミロングだった三浦さん。体形も「若いからなのかムチッとしていて、友達に前作の再放送を見て、『すごくムチムチしているね。若さだね』と言われました(笑い)」と自身の変化を感じている。
母親役の草笛さんからは、衣装合わせで顔を合わせた際、一瞬気づかれなかったといい、「撮影のときに前室でお会いしたら『あなた、全然分からなかったわよ。今のほうが若返った』とおっしゃってくださって。『ありがとうございます』と答えました」と大先輩からも変化を指摘されて恐縮したことを明かす。
草笛さんに対しては「もう偉大過ぎて。きっと共演者の方の中で一番といっていいほどお忙しいんじゃないかなと思います。ドラマの撮影に入る直前まで舞台に出演されていて。本当にお忙しそうですけれど、すごく精力的でエネルギッシュ。それが表情や体全体にも表れているので、本当にすてきな年の重ね方をされている先輩がいてくださって、間近で演技を見させていただけることが、なんて幸せなんだろうと思いますね」と喜びを感じている。
◇46歳で「体が変わってきているなと自覚」
三浦さんは9月1日に46歳の誕生日を迎えた。「45歳になったときは『想像していたより若い』と思ったんですけど、46歳になったときに、『あ、なんか変わったんだ、私』という感覚がありました」という。「寿命を考えて、例えば90歳まで生きるとしても半分折り返したということと、体質的にも努力しても効果が見えにくくなっている。前はちょっと頑張れば結果が見えたのが、『あれ、いつまでたっても(目標に)手に届かないな』という感覚もあって、一瞬、焦りじゃないですけど、体が変わってきているという自覚をしなくちゃいけないなと思いました」と語る。
続けて「『更年期』などの言葉は、いままではクリニックに行ったときに、なんとなくパンフレットで目にした程度で、人ごとだったんですが、今は自分がいつそうなってもおかしくないなとか、周りで病気をされたという人の話を聞いても、人ごとではない、自分もケアを入念にしないといけないなという自覚が芽ばえましたね」と真摯(しんし)に語る。
40代後半になり、50代が視野に入ってきたが、三浦さんはどんな50代を迎えたいと考えているのだろうか。「50代は、きっと絶対に楽しいはず。新しい目標ができたり、新たな人生設計ができたり。目標もそうですけど、いい意味であきらめたりすることが、また楽しいなと思うことにつながるかもしれない。このあと4年ぐらいの間に、またいろいろと試行錯誤するんだろうな、と思います」と、50代に向けて思いをはせていた。
「結婚できない男」は、2006年7~9月に放送され、偏屈で独善的で皮肉屋だが、どこか憎めない独身の建築家・桑野信介(阿部さん)が、女性との出会いをきっかけに恋愛を意識し、結婚を真摯に考えるまでの日常を描いて話題となった。「まだ結婚できない男」は前作の13年後が舞台だが、変わらず独身で「偏屈さにさらに磨きがかかった」という桑野の日常が描かれる。前作に続いて、脚本を尾崎将也さんが手がけている。