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チャン・ツィイー:女優業20年振り返り「生命力に満ちた女性の役が好き」

 女優のチャン・ツィイーさんが10月29日、TOHOシネマズ六本木(東京都港区)で開催中の「第32回東京国際映画祭」(TIFF)で行われた、女優生活20周年を記念した自身のデビュー作「初恋のきた道」(チャン・イーモウ監督)の特別上映後のQ&Aに登場した。これまで演じてきた中でもっとも印象に残っている役を聞かれたツィイーさんは「デビューして20年たちまして、私のことをよく知っている皆さんは分かると思いますが、20年の間いろんな仕事をしてきました」と振り返り、「演じるにあたって、個人的には、生命力に満ちた女性の役柄が好きで心引かれます」と答えた。

 「初恋のきた道」は「第50回ベルリン国際映画祭」で銀熊賞を受賞した作品。ツィイーさんは「私にとって大きな意味を持つ作品で、20年前に日本で上映されたときイーモウ監督と来日したことを覚えている」と感慨深げに話し、「そして20年たった今、また見てもらうことができ幸せ」と笑顔を見せた。

 同作の好きなシーンを聞かれると「出演したときは19歳。映画とはどういう芸術なのかも分からなかったけど、数カ月の撮影期間中に実感したのは、一人の人間として生きてきたこと」とコメント。「当時の若々しさや美しさ、自然体な姿を記録していたことが、この映画の持つ意義。演技をするときは技巧ではなく、自然な自分をさらけ出すことが大事ということを学んだ」と自身の原点を明かした。

 ツィイーさんは今回のTIFFで、コンペティション部門の審査委員長を務める。同部門の審査員には、昨年のTIFFで審査員特別賞を受賞した「氷の季節」のマイケル・ノアー監督や「アリー/スター誕生」「グラン・トリノ」などのプロデューサーのビル・ガーバーさん、「さよなら歌舞伎町」「ママレード・ボーイ」などの廣木隆一監督らが名を連ねている。

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