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彼女がキレイな理由:水原希子さん インフルエンサーという立ち位置に葛藤も「一人でも多くの人を幸せな気持ちにしたい」

 モデルで女優の水原希子さんが出演するNetflixのオリジナルシリーズ「クィア・アイ in Japan!」が11月1日から独占配信されている。水原さんは番組の中で、米国から来日した“ファブ5(ファイブ)”ことファビュラスな5人のスペシャリストと、日本で暮らす悩みを持つ“依頼者”の橋渡しをするガイド役を務めている。もともとファッションにこだわりがあり、今回の番組でも自前の洋服を利用したと明かす水原さんに、健康や美容のために心がけていることや最近気になるファッションアイテム、さらに、ネットでの発言に影響力がある“トップインフルエンサー”としての思いを聞いた。

 ◇「クィア・アイ」にも自前の服

 取材部屋に、ピンクや水色などのシャーベットカラーのミニ丈のワンピ姿で現れた水原さん。ワンピには全体にシャーリングが施されていて、身長168センチのスレンダーボディーが引き立つデザインだ。髪どめの色遣いもワンピとコーディネートされている。衣装選びのコンセプトを尋ねると、「『クィア・アイ in Japan!』をセレブレーション(お祝い)する感じでまとめてみました」と笑顔を見せる。

 2017年には、「ポジティブ」かつ「ラブ&ピースなスピリット」をコンセプトに、自らプロデュースするプロジェクト「OK(オッケー)」を設立した。そこでは洋服や靴、バッグなども展開している。それだけにファッションに対するこだわりは強い。今回ガイド役を務めた「クィア・アイ in Japan!」でも、私物の洋服を「結構、使っています」という。

 そんな水原さんが、最近気になるファッションアイテムに挙げたのは、髪飾りの「シュシュ」。「好きなんです。単純に可愛いから(笑い)。髪が伸びたのでよくくくるんですけど、普通のゴムよりボリュームが出るので、一つのアクセントにいいから」と愛用している。自宅には、コットン製のものにはじまり、赤色や黒のベロア製のもの、ヒョウ柄、さらにはラインストーンが付いた紫色のものなど、かなりの種類があるそうで、近くOKでもオリジナル商品を作りたいと考えている。

 ◇「気持ちいい」水泳で健康管理

 モデルに女優、OKのプロデュースと多忙な日々を送るが、毎日の健康で気をつけていることは「水を飲む」ことと、「野菜をなるべくとる」こと。水は、量を決めているわけではないが「暇さえあれば(笑い)」飲み、また偏食はせず、「なんでも食べる」そうだが、「野菜は自主的にとらないと食べないので、お薬だと思って食べています」と明かす。毎日の入浴では「ちょっと熱めのお湯につかる」ことを欠かさない。

 運動面で挙げたのは水泳。水泳以外の運動をするときは「健康のためだ。よし、やるぞ!」と気合が必要だが、「水泳だけはすごく好き」で、「気持ちいいと感じながら泳げる」ことから、週1回の割合でプールに出掛け、最低20分は泳いでいるという。

 ◇トップインフルエンサーならではの葛藤

 現時点で、インスタグラムのフォロワーが533万人にも上る水原さんは、最近、経済誌「Forbes JAPAN」が発表した「トップインフルエンサー50人」に選ばれた。「ありがたいですね」と感謝する一方で、意図せず注目されることは「怖いです」と複雑な心境をのぞかせる。

 2000年代はじめに生まれたSNS。1990年生まれの水原さんにとっては、「自分の気持ちや考えをSNS上に投稿することが当たり前の世代」。そのため、SNSがそれほど力を持っていないころからSNS上に日記感覚でその日の出来事などをつづっていた。

 ところが今やSNSは、水原さんの言葉を借りれば、「それがすべてといっても過言ではない」ほど、力を持つコミュニケーションツールとなり、「インスタのフォロワーがいるから仕事がもらえるという時代」になった。まさか、そんな時代が来るとは思っていなかった水原さんが、「今さら、『ご自身の意見を発信していらっしゃる』と言われても、まあ、そうですけど……みたいな気持ちは正直あります」と戸惑いを隠せないのも無理からぬことだ。

 目まぐるしい勢いで変わっていく世の中の価値観に、「ちょっとついていけないなと思うこともあったり」、インフルエンサーという影響力のある存在だからこそ、「発言に気をつけなければいけない」と気を引き締めたり、さらに、自身、図らずも「そういう存在にいつの間にかなってしまっている」ことに、「ちょっとした息苦しさみたいなものを感じないといったらうそになります」と正直な気持ちを打ち明ける水原さん。それでも、「せっかくインフルエンスできる場所に自分はいるからこそ、一人でも多くの人を幸せな気持ちにしたい」と思っている。

 そして、「みんな個性を持っていて、みんな違う魅力を持っていて、みんな自分自身でいていいし、変化していくことも素晴らしい。そういう、人をより肯定していくメッセージを伝えていきたいと思いますし、そのためにも(SNSを)うまく活用していきたいと思います」と前を向いた。

 「クィア・アイ」は、Netflixで2018年に配信が開始された米国発のリアリティー番組。現在シーズン1~4が配信されている。番組には、毎回、さまざまな悩みを持つ依頼者が登場。彼らを、ファビュラス(素晴らしい)な5人のゲイたち、通称“ファブ5”が、衣食住、カルチャー、美容、それぞれの得意分野からアドバイスし、変身させていく。

 11月1日から配信されている「クィア・アイ in Japan!」は、米国を飛び出し日本にやって来たファブ5が、日本で暮らす依頼者を変身させていくスペシャルバージョン。水原さんはファブ5と依頼者の橋渡しをするガイド役を務める。4回シリーズ。

 次回は、出演した「クィア・アイ in Japan!」の魅力と、共演したファブ5のメンバーについて聞く。

 <プロフィル>

 みずはら・きこ 1990年10月15日生まれ、米テキサス州生まれ。2003年にモデルとして活動を始める。映画「ノルウェイの森」(2010年)で女優デビュー。ほかの映画出演作に「ヘルタースケルター」(2012年)、「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」(2015年)、「高台家の人々」(2016年)、「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」(2017年)など。ドラマ出演作にNHK大河ドラマ「八重の桜」(2013年)、「信長協奏曲」(2014年)、「嘘の戦争」(2017年)、「グッドワイフ」(2019年)などがある。2017年には自身がプロデュースするプロジェクト「OK(オッケー)」を設立した。

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