満島真之介：裏方から俳優に　「人生、何があるか分からない」　蜷川幸雄さんの言葉に励み　異端児で選出

　俳優の満島真之介さんが、自分の信念を曲げずに物事を成し遂げる“異端児”（マーベリック）な著名人に贈られる賞「The Mavericks of（ザ マーベリック オブ）2019」に俳優部門で選出され、11月14日、東京都内で行われたブラックカーペットイベントと授賞式に出席した。満島さんは「役者は、自分がなりたいと思ったことがない職業なんです。自分が表に出るなんて思っていなかった。人生、何があるか分からない」と明かし「12年前に沖縄から出てきて、映画の助監督から始めた僕が、干支（えと）が一回りしたら、ここにいるなんて信じられない」と感慨深い表情で語った。

　また「若い人とかに、夢を持ってとか、一本筋を通してとかよく言われますけど、それよりも、心から出てきた衝動とか感覚とかに、一歩進んで欲しい。この称号をいただいたからには、覚悟を持ってやっていかなきゃなって指針になりました」と語った。

　この日はクリエーター部門で選出された、写真家で映画監督の蜷川実花さんも出席しており、満島さんは「今日、蜷川実花さんも一緒にいますが、お父さんである蜷川幸雄さんの舞台には3度、出演させていただきました。その時はまだ、デビューして2年目ぐらいで、蜷川さんに怒られたこともありました」と当時を振り返った。また幸雄さんに「お前自身のそのままで生きていけ。それが一番美しくて誇りが持てるんだから」と言葉をかけてもらったといい「あの時の言葉が励みになっている」と明かした。

　「The Mavericks」は、男性ファッション誌「Esquire（エスクァイア）日本版」（ハースト婦人画報社）が主催。各ジャンルの第一線で活躍している“異端児”な人を表彰している。昨年、日本で初めて開催され、狂言師の野村萬斎さんやお笑い芸人の又吉直樹さん、俳優でミュージシャンの金子ノブアキさんらが受賞した。

　2回目となる今年は、俳優部門で満島さんと長谷川京子さん、お笑い部門でお笑いコンビのミキ、スポーツ部門でレーシングドライバーの佐藤琢磨選手、特別賞でラグビーの田村優選手が選ばれたほか、パラスポーツ部門、ビジネス部門、料理人部門からも選出された。