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宗田理さんのベストセラー小説「ぼくらの七日間戦争」(KADOKAWA)が原作の劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」(村野佑太監督、公開中)で、声優としてダブル主演を務めるダンス・ロックバンド「DISH//」のメンバーで俳優の北村匠海さんと女優の芳根京子さん。北村さんは学校では目立たない歴史マニアの鈴原守、芳根さんは守のクラスメートで幼なじみの千代野綾をそれぞれ演じている。北村さんと芳根さんに、多忙な日々を送る中で健康を維持する工夫や、10年後について聞いた。
◇スパイスカレー作りにハマり中
劇中で鈴原守の声を演じる北村さん。原作について「思春期の、先生や親に対する理由のないモヤモヤをすごく代弁してくれている気がして、好きでした」と話し、「今回声優のお話をいただいて、好きだった原作の映画に携われる喜びもありました」と心境を明かす。芳根さんは収録前に実写映画を見たといい、「(そのときの)時代が見えるな、と。そのときのリアルを描いている印象でした」と語る。
現在ドラマ、映画で活躍中の2人は、多忙な日々を過ごす中で健康を維持するためにどのような工夫をしているのだろうか。北村さんは「最近はスパイスカレーを作るのが好きなんです」といい、「僕の場合、辛いものって、味覚じゃなくて刺激なんですよね。刺激を与えると、脳で快楽物質がめちゃくちゃ分泌され、リラックスするらしいんです」と自身のリラックス法を明かす。また、「休みのときこそとにかく体を休める」ことを意識しているとしつつ、「だらけて何時間も寝ることはしない。休みの日だからこそ早起きするようにしています」と規則正しい生活リズムを心がけているという。
一方、「健康にどんどん興味が出てきています」と芳根さん。自身の体に合わない食品を血液検査などで調べたといい、「それらの食べ物を全部避けるのは難しいですが、選択するときは、自分に合っていない方は選ばないようにするようにしています」と健康への高い意識を明かす。
◇10年後の姿は「想像を超えたい」
そんな2人に、10年後の姿をイメージしてもらうと、現在22歳の北村さんは「今、役者と音楽をやっていますが、もう一つ自分の仕事を増やしたいです」と意欲を示す。具体的には「映像を撮りたい」と明かし、「裏方に回りたい気持ちは昔からありました。『シュアリー・サムデイ』(2010年)という小栗旬さんが監督した映画に、僕が12歳のときに出させてもらって。そのとき『役者が監督をする』という感覚を小栗さんを見て感じたので、いつか監督をやってみたいなと思っています。32歳までには、1作」と目標を語る。
同じく22歳の芳根さんは「『こうなっていたい』という理想はあるんですけど……」と前置きし、「昔は、まさか10代で朝ドラ(2016年度後期のNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』)のヒロインをできるって思っていなかったんです。現実的な考え方をしていたから。20代前半で朝ドラのヒロインに挑戦したいと思っていたんですが、20歳の誕生日の日にクランクアップで……。そういうことがあって、夢って大きく持っていいんだな、自分の考えって小さいんだな、と思いました」と気づいたという。
「朝ドラのヒロインを演じたことも、(第42回)日本アカデミー賞で新人俳優賞をいただいたことも、自分が思っていた時期と違うから、『私はこのときにこれをやるんだ』ということは思わない方が合っているのかなって……。だから、何が起こるか楽しみに待っている感じですし、今頑張って一生懸命やらないといけないなと思っています」と芳根さん。「今の頑張りが10年後につながると思ったら、すごくワクワクします。想像を超えたいと思います」と10年後の自分への期待に胸を膨らませていた。
原作「ぼくらの七日間戦争」は、累計発行部数2000万部を超える「ぼくら」シリーズの第1作で、1985年に刊行された。劇場版アニメは、実写映画で描かれた“七日間戦争”から30年ほどの時が流れた2020年を舞台に、“7日間”の冒険が描かれる。いつも一人で本ばかり読んでいる鈴原守、議員である父親の都合で1週間後に東京に引っ越すことになった千代野綾たちが、古い石炭工場を秘密基地に7日間、大人から隠れようとする……というストーリー。
<北村匠海さんのプロフィル>
きたむら・たくみ。1997年11月3日生まれ、東京都出身。2008年の「DIVE!!」で映画初出演。2013年にはダンス・ロックバンド「DISH//」のメンバー(ボーカル&ギター)としてメジャーデビューし、音楽と映像作品、それぞれで活躍。映画は「陽だまりの彼女」(2013年)、「ディストラクション・ベイビーズ」(2016年)、浜辺美波さんとのダブル主演作「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」など出演作多数。今年9月に劇場版アニメ「HELLO WORLD」で声優に初挑戦した。「君の膵臓をたべたい」で第41回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。
<芳根京子さんのプロフィル>
よしね・きょうこ。1997年2月28日生まれ、東京都出身。2013年に「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)で女優デビューし、2014年放送の朝ドラ「花子とアン」では、ヒロインの親友・蓮子(仲間由紀恵さん)の娘・富士子を演じた。2015年にTBS系ドラマ「表参道高校合唱部!」でドラマ初主演。2016年度後期のNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロイン坂東すみれ役を務めた。映画「累-かさね-」「散り椿」で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。