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映画「カイジ ファイナルゲーム」の一場面 (C)福本伸行・講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会
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映画「カイジ ファイナルゲーム」の一場面 (C)福本伸行・講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会

注目映画紹介:「カイジ ファイナルゲーム」藤原竜也×佐藤東弥監督が再びタッグ 9年ぶり新作にして最終作は究極のエンターテインメント映画

 「カイジ」シリーズ最新作「カイジ ファイナルゲーム」(佐藤東弥監督)が1月10日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。原作は福本伸行さんの人気マンガ「カイジ」。2009年公開の「カイジ 人生逆転ゲーム」、2011年公開の「カイジ2 人生奪還ゲーム」に続く9年ぶりのシリーズ3作目にして最終作。これまで同様、佐藤監督と主演の藤原竜也さんのタッグで、福本さんが考案した映画用オリジナルストーリーが展開する。

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 自堕落な青年カイジが、友人の保証人となって多額の借金を背負い、命懸けのギャンブルに挑戦する物語。アニメ化もされている。今回は、原作者の福本さんが脚本に携わり、原作には無い全く新しい四つのオリジナルゲーム「バベルの塔」「最後の審判」「ドリームジャンプ」「ゴールドジャンケン」が登場する。

 2020年、東京五輪も終わり、日本の景気は急激に失速。金の無い弱者は簡単に踏み潰される世の中になっていた。派遣会社からバカにされ、少ない給料で自堕落な生活を送るカイジは、ある日、帝愛グループ企業の社長に出世した大槻(松尾スズキさん)と再会。大槻から、金を持て余した老人たちの主催する「バベルの塔」という、一獲千金のチャンスを含んだイベントの存在を知らされる……というストーリー。

 福士蒼汰さん、関水渚さん、新田真剣佑さん、吉田鋼太郎さんらがシリーズ初参加。過去作に出演した松尾さん、天海祐希さん、生瀬勝久さんらが再登場している。

 あの懐かしいクズ男、カイジが令和の時代によみがえった。うまい話や金に目がくらんですぐにだまされる。そして死と隣り合わせのゲームに強制参加させられる……9年たって時代が変わっても変わらない(進歩しない?)カイジ。ついもうかったと思ってビールを飲んでしまい、「悪魔的だ―」の名ぜりふも飛び出す。

 最終作だけあって、福本さんが考案したゲームもそれぞれに見応えがあり、ハラハラ、ドキドキ(ざわ……ざわ……)させられる。最も大がかりなセットとなった「最後の審判」(人間秤<はかり>)では、帝愛グループの営む地下ギャンブル場「帝愛ランド」にあるという設定の人間秤を用いて、カイジが“日本の派遣王”と呼ばれる黒崎義裕(吉田鋼太郎さん)と激突。藤原さんと吉田さんの演劇の舞台のような演技合戦も見もの。初参加の福士さん、関水さん、新田さんも存在感を存分に発揮している。

 ゲームで楽しませながら、現代社会の問題点も盛り込まれている。スカッとしながら考えさせられる究極のエンターテインメントムービーだ。(細田尚子/MANTAN)

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