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冨永愛:女優業は今後も「挑戦してみたい」 パリコレ学で自分を重ねたことも

 17歳でニューヨークコレクションにデビューし、今年10年ぶりにパリコレに“復帰”したモデルの冨永愛さんが、自身初となるビューティーブック「冨永愛 美の法則」(ダイヤモンド社、1500円・税抜き)を発売した。昨年は連続ドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)や、「林先生の初耳学」(MBS・TBS系)の人気コーナー「アンミカ先生が教えるパリコレ学」にも出演し、お茶の間でも存在感を発揮した冨永さんに、女優業や今後について聞いた。

 ◇「女優は本当に奥深い…」 トップモデルだからこそのリスペクトで「ハマり役」に

 連続ドラマ「グランメゾン東京」では、美食家(フーディー)で木村拓哉さん演じる主人公の尾花夏樹の“元カノ”にして宿敵の、雑誌編集者リンダ・真知子・リシャールを演じ、存在感を発揮した富永さん。これまでもドラマや映画に出演してきたが、同作がゴールデン帯(午後7~10時)の連続ドラマへの初出演となった。

 「言葉を発さずに瞳で表現するのがモデルの神髄」という冨永さんにとって「セリフを発するドラマはモデルとはまったく別の世界。難しいですね」と言い、同役を「モデルだからできる役というわけでもないし。女優業は本当に奥深い職業だと感じました」と実感を込める。

 またスーパーモデルとして世界の頂点を極めたからこそ「俳優を本業としている方たちへのリスペクトの意味も込めて、やるからにはちゃんと演技レッスンを受けるべきだと思った」と、動きや仕草で感情を表現するレッスンに通ったり、フレンチレストランで食べ方や所作を学んだりと準備を整えて撮影に臨み、結果、「ハマり役」と称賛される芝居につながったようだ。

 今後の女優業への意欲を聞くと「今回の『グランメゾン東京』では、本当に良い役をいただいて、キャストやスタッフの人たちにも恵まれて。本当にいろんな要素があって成し得たことなので……。女優業は本当に奥深く、軽々しい気持ちでは臨めない」と前置きしつつ、「それぞれの専門分野の人たちへのリスペクトを忘れずに、私にできることがあれば、ぜひ挑戦してみたいです。(やってみたい役は)おこがましくて言えません。チャンスがあれば何でも」と控えめに心境を明かした。

 ◇本領発揮の「パリコレ学」 出演者に自分を重ねることも

 一方、「パリコレ学」では、パリコレ出演を目指す若手モデルたちに説得力ある言葉を送り、隣を歩きながら的確なアドバイスでウオーキングを見違えるように改善させるなどモデルの先輩として若手を指導。多くの視聴者から「素人目にも、みんなが変わっていくのが分かる!」など感嘆の声が相次いだ。

 「モデルは私の本業なので、指導というよりは、アドバイスを送った感じですね。割と思ったままに伝えていただけです」と気負いなく取り組んだ様子で、「10代の若い子たちの頑張っている姿を見るのはすごく新鮮でした。涙を流したりとか、悔しそうにしていたりして、本気で目指しているところを目の当たりにすると、『ああ、私もこうだったなあ』と、懐かしく思うこともありました」と自身を重ね合わせたこともあったようだ。

 さらに「冨永愛 美の法則」も、「これはモデルとしての冨永愛の作品」と位置づけており、発売を迎えた心境をたずねると「私一人の力ではなく、企画から1年以上かけて、あれこれ考えながらチームで作ってきた“集大成”ともいうべきもの。みんなにハイタッチしたいくらいうれしいです。手に取っていただいた人たちの心に、どこか引っかかるところがあればいいなと思います」と言う。

 女優業、パリコレへの復帰、本の出版……と日々、挑戦を続ける冨永さん。10年後、40代後半を迎えた頃の姿はイメージしているのだろうか。「5年後くらいは、なんとなく考えますけど、10年後はちょっと想像できないですね。体がもつ限りはモデルでいたいと思っているんですけど、その頃、どんな風になっているんでしょうね」と話し、「100歳まで(モデルをやるか)? 生きていたらね」とちゃめっ気たっぷりの笑顔を見せた。

(取材・文・撮影/渡邊玲子)

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