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作家・桜木紫乃さんの直木賞受賞作「ホテルローヤル」が波瑠さん主演で映画化されることになり、6月2日、主人公の田中雅代を演じる波瑠さんの写真が公開された。白シャツをボトムにインしたシンプルな装いで、ボブヘアをナチュラルに外はねさせ、メガネをかけた姿を披露している。今冬公開予定。
波瑠さん演じる雅代は、ラブホテル「ホテルローヤル」の経営者の一人娘で、受験に失敗してホテルの仕事を手伝うことになる……という役どころ。波瑠さんは「雅代はどこかいつも傍観者というか、起こる状況の中心にはいない人で。それも自覚していてどこかコンプレックスだったりもして。いつも所在なさげで可哀そうにも思えるけど、悲劇のヒロインにはなりきれないような曖昧さだったり、中途半端にも見えるところが彼女の人間味になればいいなと思って演じていました」と話している。
また「ラブホテルで働く人と訪れる人がいて、そこにうまれる微妙な温度差を役者さんたちがどんなふうに表現するのかととても楽しみになる脚本でした」と作品について語り、「撮影期間は、すてきな共演者のみなさんでとても楽しかったです。私が演じた雅代はちょっと周りになじめないところがあるので、もっと皆さんと仲良くなりたいなと思いながら我慢していました」と撮影の裏側を明かしている。
映画は、2013年に第149回直木賞を受賞し、累計発行部数85万部(電子書籍を含む)を超える桜木さんの自伝的小説が原作。閉塞(へいそく)感のある日常を離れてホテルローヤルの扉を開く男女や、問題を抱える経営者家族・従業員のそれぞれの人生模様を、雅代を主軸に描く。監督は映画「百円の恋」などを手がけた武正晴監督、脚本は現在放送中のNHK連続テレビ小説「エール」を手がける清水友佳子さんが務める。