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アン・ハサウェイ:日本女性は「芯に強さがある」 “いい子ちゃん”から悪役へ 最新作で美しい大魔女に

 米女優のアン・ハサウェイさんが主演を務めるファンタジー映画「魔女がいっぱい」(ロバート・ゼメキス監督)が12月4日に公開される。今回、おしゃれで、恐ろしく、美しい大魔女グランド・ウィッチを演じ、初めての悪役に挑戦したハサウェイさんが、女優の仕事や、悪役、日本女性のイメージについてメッセージを寄せた。

 ◇舞台女優だった母の姿を見て女優を志す

 ハサウェイさんの母は舞台女優だったという。母が演じる姿を見て育ったハサウェイさんは、「母は本当に驚くような演技をしていました。(舞台上で演じている)その女優が自分の母だという事実を忘れてはいませんでしたが、全く別の人物のようだと完全に信じてしまいました。そして、これが私の残りの人生でやりたいことなんだと思いました。舞台でもドラマでも母の演技はとても上手で、私は母のようになりたいと思ったんです」と女優を目指したきっかけを語る。

 2001年公開の「プリティ・プリンセス」で映画デビューを果たし、2006年公開の「プラダを着た悪魔」やアカデミー賞助演女優賞を受賞した2012年の「レ・ミゼラブル」などヒット作に多数出演してきたハサウェイさん。女優として第一線で活躍しつつ、社会貢献活動にも尽力してきた。

 「女優の仕事の醍醐味(だいごみ)の一つは、その知名度を通して、さまざまな社会貢献活動の場を与えてもらえるということだと思います」とさらに活動の場を広げるつもりでいるようだ。

 ◇初めての悪役「演じることが楽しくてしょうがない」

 「魔女がいっぱい」は、「チャーリーとチョコレート工場」で知られるロアルド・ダールの人気作が原作。1960年代、ある豪華ホテルに現れた、おしゃれな美女の集団の頂点にいる大魔女のグランド・ウィッチ(ハサウェイさん)は、そこでとてつもない秘密の計画があることを明かす。そのたくらみを偶然知ってしまった少年は、大魔女にネズミに変えられてしまうが、そのことで世界中の魔女を巻き込んだ大騒動に発展する……というストーリー。

 演じたグランド・ウィッチについて「その存在は完全なる悪夢。でも、とても面白い悪夢ね。すべてのことを忌み嫌っていて、彼女の人生には喜びがまったくない。彼女は世界をとてつもなくつらい場所だと感じていると思います。だから他の人にも痛みを与えようとするのだけれど、その方法は期待通りで、最高にすてきなのよ! 私は何年も、“いい子ちゃん”を映画で演じてきたから、初めてヴィラン(悪役)を演じることが楽しくてしょうがない」と語っている。

 原作については、「お気に入りのロアルド・ダール作品はたくさんあるけれど、気に入っている理由は、物語の中にある優しさ。子供たちが感じる感情がリアルで感傷的でないところも、とてもいいと思います。『魔女がいっぱい』をはじめとするロアルド・ダールの作品の子供たちは物事の本質をとらえて描かれているところが新鮮でした。そして、ロアルド・ダールは、恐ろしいキャラクターを誰よりもうまく描く。私達が普段からよく見ているものに“悪”を植え付ける。だから面白くて最高にすてきで魅力的なキャラクターになっていると思います」と評している。

 ◇日本女性の印象は「すべてポジティブなものばかり」

 日本の女性ファンも多いハサウェイさんは、日本女性について「すごく強さがある。美しくソフトな表面の下に、すごく強いものがあると思います。そしてユーモアのセンスもある。印象はすべてポジティブなものばかりです。それに、すべてに気遣いがある。さまざまな準備の仕方にしても、私の時間に対する配慮にしても、すべての事柄に思いやりを持って心を尽くしてくれる。敬意を持って接してくれる。そのような心尽くしは、芯に本物の強さがないとできないと思うのです。自分が何者であるかを忘れない、そして、他人のことも考えるという強さ。(日本人のスタッフと)接しているうちに、そういう印象を抱くようになったんです」と語る。

 そして「こんにちは、ジャパン!」と日本語を交え、「『魔女がいっぱい』の日本での公開が楽しみです。ぜひご覧ください」と呼びかけた。

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