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放送中の連続ドラマ「来世ではちゃんとします2」(テレビ東京系、毎週水曜深夜0時40分)で主演を務めている内田理央さん。性に奔放で、男性との関係に切なさとむなしさを感じつつ、自分の人生を「まーいっか。来世ではちゃんとしますということで」とクールに見つめるヒロイン・大森桃江を演じる内田さんに、現世で大切にしていることや、ドラマへの思い、女優業への思いを聞いた。
◇後悔のないようにコミュニケーションを 食に対しては貪欲な一面も
現世では「人とちゃんとコミュニケーションを取ることと、おいしいご飯を食べること」を大切にしているという内田さん。「このご時世、お互いいつ会えなくなってしまうか分からないので、ファンの人たちや、身の回りのスタッフ・キャストと、後悔なきようコミュニケーションをとることを心がけています」とコロナ禍も心境に影響を与えたようだ。
また「私にとってはご飯も大事。食べたいと思ったものを、食べられるときにできるだけ食べておきたいです」と貪欲な一面ものぞかせる。最後の晩餐(ばんさん)に選びたいメニューは「牛丼」。「牛丼のチェーン店だったら、どこにでもあるし食べやすいと思うので、これはかないやすい夢なんじゃないかな(笑い)。天国にもきっとおいしい食べ物がたくさんあると信じています!」と笑顔を見せる。
◇「来世ちゃん」は私の代表作 「シーズン2」の最終話は夏の思い出になった
ドラマは2020年に放送されて話題となった連続ドラマ「ドラマParavi『来世ではちゃんとします』」(テレビ東京ほか)の続編。桃江を軸に、性や生き方をこじらせたイマドキの男女の生態を赤裸々に描き、20~30代の女性を中心に「来世ちゃん」の愛称で人気を集めている。
内田さんは「自分が主演させていただいたドラマの続編ができるなんて、人生で一度あるかないかの貴重な体験。ちゃんと『私の代表作です!』と言えると思います」と胸を張る。
しかし、桃江は5人のセフレと同時進行で付き合っているという性依存ぎみのキャラクターで、かつ体当たりの演技もある難役。前作の撮影が始まった当時を「不安だった」と振り返る。監督やプロデューサーと相談を重ねることで、前作、今作とも「楽しく撮影することができた」という。
こだわったのは「エロいシチュエーションをいかにポップに見せることができるか」。
「あえぎ声も原作では『ア~ン』と書いてあるところを、『ア~レ~』とちょっとコミカルな感じに変えたりと、工夫しているうちに、徐々に『来世ちゃん』らしい感覚がつかめてきたんです。“ほっこりエロラブコメディー”という独自のジャンルを開拓しました」
また、少し抜けている桃江のキャラクターを出すために「歩き方をダサくした」という工夫も。「普段は、自分の運動音痴を隠しているんですが、あえてそれを出すようにしました。桃ちゃん(桃江)の動きは素の私に近いと思います」と明かす。
最終話には、桃江をはじめ、性をこじらせた男女が働くCG制作会社「スタジオデルタ」のメンバーがキャンプに出かけるシーンが登場する。「花火をしたり、スイカ割りをしたり、水風船を投げ合ったり……と、自由に遊んでいる場面をカメラに収めてくださったので、私にとってリアルな今年の夏の思い出になりました」と思い出に残る場面になったようだ。
◇女優業にまい進 今後も「自信を持って挑戦し続けたい」
内田さんは昨年、デビュー10周年を迎え、今年30歳になる。節目といえる昨年と今年はモデル業や写真集「PEACH GIRL」(主婦と生活社)の発売などと並行しながら、「来世ちゃん」シリーズをはじめ、主演ドラマ3本、主演舞台1本、出演した映画は2本と女優業にまい進している。
今年の夏に出演した舞台では「早くここから抜け出したい!」と追い詰められながらも、「試練というのか、鍛錬というのか。まさに“一山越える”という言葉通り、ずっと山道を登り続けている感覚がありました」と充実した表情。芝居をすることに「純粋な楽しさを覚えた」という。
壁にぶつかることもあるが、「頑張ってもうまくいかなかったときは、現実逃避も兼ねてひたすらアニメを見たり、マンガを読んだりして乗り越えるようにしています。マンガの主人公が自らの力で道を切り開いてどんどん夢をかなえていく姿に自らを重ね合わせることで、自分自身のこともなんとか奮い立たせているんです」と独自の世界観で乗り越えていく。
「これからも自信を持って面白い作品に挑戦しつづけられるように、しっかりとお芝居に取り組んでいこうと思っています」と女優としての活躍を誓った。
(取材・文/渡邊玲子)