あなたにおすすめ
マックスマーラ:波瑠、柔道・阿部兄妹、内田理央、のん、ローラがドレスアップ! 8年ぶり公の場になった3児の母・加藤あいも
「ヴィンチェンツォ」「イカゲーム」など今年も韓流作品が隆盛を極めたNetflix作品。12月の新作も、「静かなる海」「その年、私たちは」などの韓国ドラマが注目される一方、「ドント・ルック・アップ」や「パワー・オブ・ザ・ドッグ」などアメリカ映画の話題作も目白押し。「エミリー、パリへ行く」や「ウィッチャー」などの人気ドラマシリーズの続編の配信も次々とスタートしました。12月配信の新作の中から、年末年始の“ステイホーム”におすすめの作品と見どころを紹介します。(文/服部広子)
◇「その年、私たちは」 おとぼけ男子と“サイコな”女子の青春ラブロマンス
韓国ドラマでおすすめは、元恋人同士の過去と10年後に再会した現在を描く青春ラブロマンス「その年、私たちは」。映画「パラサイト 半地下の家族」のチェ・ウシクさんと、Netflixで配信され、日本でも大ヒットした「梨泰院(イテウォン)クラス」に出演したキム・ダミさんが主演を務め、注目されています。
物語は、高校の成績トップのクク・ヨンス(キムさん)と、成績ビリのチェ・ウン(チェさん)が、高校生の日常を追うドキュメンタリー番組に出演するところから始まります。
貧しくも必死に生きるヨンスと、必死に生きることを嫌うお坊ちゃんのウン。性格も境遇も全く違う2人が激しく反発し合いながらも心を通わせていく様子は、可愛くて、甘酸っぱくて、不器用で。おとぼけ男子と“サイコな”女子の掛け合いは実に軽妙で、目が離せません。
ケンカばかりしていた2人が、なぜ恋に落ち、別れたのか。再会後の2人の恋のゆくえを描きながら過去が明らかになっていくストーリー展開。かたくななヨンスの心を溶かすウンの優しい言葉の数々に胸を打たれます。BTSのVが歌うせつなくも美しい劇中歌もドラマ世界観に花を添えています。
◇「不可殺-永遠を生きる者-」 第2のトッケビと話題 不老不死の男女を描くファンタジー
韓流2作目の「不可殺(プルガサル)-永遠を生きる者-」は、600年におよぶ不老不死の男女の運命を描くファンタジードラマ。2020年にNetflixで放送され、配信から1カ月で全世界で約2200万人が視聴したと話題を呼んだ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」でインパクトを残したイ・ジヌクさんが主演を務めます。
タイトルの「不可殺」とは、朝鮮の高麗時代の末期に現れたという伝説上の怪物。イさん扮(ふん)する主人公のタン・ファルは、600年前は人間でしたが、最後の鬼といわれた女によって、殺すことも、死ぬこともできない不可殺に変えられてしまいます。自分の魂を奪って人間となり、転生しながら生き続ける女を追い、時は現代へ。悲しい運命を背負った不死身の男を描いていることから、第2のトッケビ(コン・ユさん主演の「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」)と評判です。
イさんといえば、かつてチェ・ジウさんの恋人として注目され、その甘いマスクで人気を得ましたが、近年は、「ボイス2」や「Sweet Home」で見せたハードボイルドな役が急増。「不可殺」では屈強な武士を演じ、野性味と大人の男の色気で視聴者を魅了します。
◇「エミリー、パリへ行く」 主人公が友情と恋の狭間で揺れ動く ヒット作のシーズン2
アメリカ発のヒットドラマ「エミリー、パリへ行く」はシーズン2に突入。シーズン1では、シカゴからパリのマーケティング会社に出向した主人公のエミリー・クーパー(リリー・コリンズさん)が慣れないパリの生活で、仕事に恋に全力投球する姿が描かれ、世界中の女性たちの共感を得ました。
この作品のいちばんの魅力は、エミリーやパリの人々たちの個性豊かなファッション。「セックス・アンド・ザ・シティ」や「プラダを着た悪魔」のスタイリングを担当したパトリシア・フィールドさんがシーズン1に続き、続編でも衣装を手がけます。人気モデルでもあるリリーが披露する独創的でワクワクするような衣装に注目です。
イケメンシェフのガブリエルと一線を越えてしまったエミリーが、友情と恋の狭間で揺れ動くところから始まるシーズン2。相変わらずフランス語が上達しないエミリーですが、持ち前のガッツとあふれ出るアイデアで困難を乗り越えていく。そのたくましくもキュートな姿に元気をもらえるでしょう。
◇「パワー・オブ・ザ・ドッグ」 カンバーバッチが粗野なカウボーイに 賞レースでも注目
最後の作品は、ベネディクト・カンバーバッチさん主演のヒューマンドラマ「パワー・オブ・ザ・ドッグ」です。「ピアノ・レッスン」(1993年公開)で女性監督としては初めてカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したジェーン・カンピオン監督の12年ぶりとなる長編映画で、今年の賞レースの最注目作の一つ。9月に開催された第78回ベネチア国際映画祭では、監督賞にあたる銀獅子賞を受賞しました。
舞台は、1920年代のアメリカ・モンタナ州。カンバーバッチさんが演じる大牧場主のフィルは、その威圧的な言動で周囲の人々から恐れられる存在です。フィルの弟のジョージが、未亡人のローズと結婚したことから運命の歯車が動き始める物語。カンバーバッチさんの圧倒的な存在感によって、常に張り詰めたような空気が漂います。
注目の登場人物は、ローズの息子で外科医を目指すピーター。当初は男らしさとは無縁の彼をあからさまにさげすんだフィルでしたが、ある出来事をきっかけにピーターにある種の愛情を見せ始めます。粗野なカウボーイを体現するカンバーバッチさんとの対比もさることながら、2人のシーンで感じるざわざわとした胸騒ぎは、衝撃のラストで確信に変わります。