鈴木保奈美：家族でケンカ「うらやましい」　亡き父を舞台リハーサルで思い出す

　女優の鈴木保奈美さんが出演する舞台「パルコ・プロデュース2022　『セールスマンの死』」が4月4日、PARCO劇場（東京都渋谷区）で初日を迎え、段田安則さん、鈴木さんらメインキャストが同所で会見した。過酷な競争社会や若者の挫折、家庭の崩壊を描いた同作について、鈴木さんは「リハーサルからずっと、亡くなった父のことを思い出していました。あまりコミュニケーションがとれずに亡くなってしまったので、（作品で描かれる家族は）ひどくぐちゃぐちゃにケンカするのですが、こんなにさらけ出して言い合ってる家族は、うらやましいなと思いました」と振り返った。

　主演で、鈴木さん演じるリンダの夫・ウィリーを演じた段田さんは、「ケンカした時には私はすぐに黙ってしまう」と言いつつも、「どんどんケンカして、ダメになったらダメでしょうがない」と話していた。この日は共演の福士誠治さん、林遣都さん、鶴見辰吾さん、高橋克実さんも登場した。

　「セールスマンの死」は、アメリカの劇作家アーサー・ミラーによる戯曲で、「トニー賞」「ニューヨーク劇評家賞」「ピュリツァー賞」を受賞した近代演劇の金字塔。4月29日までPARCO劇場で上演。5月に長野、京都、愛知、兵庫、福岡でも上演される。