取材に応じた伊藤千晃さん
ダンス&ボーカルグループ「AAA(トリプルエー)」の元メンバーで現在は、アーティスト、モデル、タレントなどさまざまな分野で活動する伊藤千晃さん。今年36歳になり、5歳の男児の母親でもある。「元気の源は息子。自分をケアしてあげないと、息子にかけられる時間やパワーもなくなってしまう」と笑顔で話す伊藤さんに、セルフケアについて聞いた。
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「出産を機に、生理が来る前の不安や、気持ちが高ぶって眠れないことが増えました。肌の調子が悪くなると治りが悪いなど、20代では感じなかった悩みがバッと出てきたんです。20代の頃は、夢をつかみたい、ステージに立ちたいという思いが強かったので、PMS(月経前症候群)のつらさ、痛みや心の不安を、自分の甘さや努力が足りないからだという気持ちで解決してきてしまいました」
そう振り返った伊藤さん。出産後に不調の原因や理由を考えるうち、サニタリーアイテムや、フェムゾーン(デリケートゾーン)のケア用品など、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決できる製品やサービス「フェムテック」を目にすることになった。
「例えば、生理のときにナプキン以外に月経カップや吸水ショーツという選択肢があることを知りました。それまで私は選択肢を知らなかったんです。悩みに対して、選択肢をたくさんくれるものがフェムテックでした」
フェムテックを通じ、セルフケアにも関心が高まるようになった。取り入れているセルフケアを聞くと「その日の気分や体調に合ったハーブティーをマイボトルに入れて持ち歩き、飲むこと」や、「体を洗うソープの使い分け」を挙げる。
「フェムゾーンにはフェムケア専用ソープを使ったり、入浴後にオイルやクリームをつけたりします。個人差はありますが私は、出産後、乾燥が気になるようになったんです。歩くとショーツにすれて摩擦でかゆくなるのがイヤでした。潤すことでかゆみが軽減されたので、私にとってはよかったです。乾燥をケアする商品も、テクスチャーや香りが豊富になったので、どんどん広がっていけばいいですね」
また、「自分の体を整えたいときは、体を動かすことが私のリラックス法になっている気がしています」と言う。
「ピラティスに通っていて、スタジオに行くまでは行きたくないし、しんどいし、めんどくさいし……(笑い)。でも、行って運動をすると体がラクになってリラックスでき、眠りの質が高くなると感じています。生理痛が少しあるぐらいのときはピラティスに行きますね。私は運動した方がやわらぐので。でも本当につらいときは、行かないです(笑い)。
リラックスする方法もいくつかあって、ストレスがかなりたまっているなというときは好きなことをしますね。食べたいものを食べたり、一日中、ベッドに寝転がってNetflix(ネットフリックス)を見たり。メリハリ派なんです」
自身にとってセルフケアは「元気の源」でもある息子と「つながっている」と言う伊藤さん。
「私は自分をケアしてあげないと、息子にかけられる時間やパワーがなくなってしまいます。自分への愛情がすり減っている状態では、渡せるはずの愛情やエネルギーを渡せない。だからこそ、自分の心身のコンディションをできるだけ一定に保ちたいというのが理想です。なかなか理想通りにはいかないですけれど(笑い)」
近年ではフェムテックに関する資格を取得。美容ブレンド茶を扱う「芯身美茶」とコラボし、女性向けのハーブティー「femme CHEERS tea(フェム・チアーズ・ティー)」も発売した。
「体を温めることが健康に役立つと聞いて、“体の中からキレイになれるもの”を考えました。20代の女性にも親しみやすいものを作りたかったんです。最近は男性が、女性の特有の不調に関心を持って『パートナーに寄り添って、いたわってあげたい』という声を聞くようになって、とても成果を感じています」
<プロフィル>
いとう・ちあき 1987年1月10日生まれ。愛知県出身。2005年、男女7人組のパフォーマンスグループ「AAA」としてデビュー。2017年、同グループを卒業。2018年よりソロ活動を開始した。
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