劇場版アニメ「星つなぎのエリオ」でオルガの声優を務める清野菜名さん
ディズニー&ピクサーの新作劇場版アニメーション「星つなぎのエリオ」(8月1日公開)の日本版で声優を務める清野菜名さん。清野さんが演じるオルガは、主人公エリオの親代わりとなる叔母で、エリオとの新しい生活に奮闘しつつ、宇宙飛行士を目指す女性だ。清野さんにオルガ役への思いや収録エピソード、見どころなどを聞いた。
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◇20代で腰をけが「車椅子の一歩手前だった」 もどかしさを実感
今作は、広い世界のどこかに“本当の居場所”があると思いをはせるエリオが主人公。エリオは、星々の代表が集う“コミュニバース”に招かれ、同じく孤独なエイリアンの少年グロードンと出会う。心を通わせる2人の前に“星々の世界”を揺るがす脅威が迫り……というストーリー。監督は「リメンバー・ミー」(2017年)でストーリーアーティストを担当したマデリン・シャラフィアンさん、「私ときどきレッサーパンダ」(2022年)の監督のドミー・シーさん、「リメンバー・ミー」の脚本・共同監督のエイドリアン・モリーナさんが務める。
オーディションを経て「芯の通った真っすぐな人柄が、エリオを思う真っすぐなオルガのキャラクター像と合致する」と評され、オルガの日本版声優の座を射止めた清野さん。演じる中で、オルガに見習うべき部分も感じたという。
「オルガもエリオも、自分の言葉をうまく伝えることが苦手で、不器用なんです。でも、不器用ながらも、お互いに思っていることをちゃんとぶつけ合っている。その姿勢はすごく大事なことだなと思いました。オルガを演じていて、最初の頃はエリオにいつもガミガミ言っているだけのように思えるけど、それはしっかり、真っすぐ向き合っている証拠だなと感じていて。そこは自分も見習うべき部分だなとすごく思いました」
オルガは、親代わりとしてエリオの面倒を見ようとするなど強い責任感を持つ一方、宇宙飛行士という自分自身の夢もある女性。清野さんは、保護者としての責任感と夢のはざまで葛藤しているオルガを「すごく理解できる」と語る。
「急にエリオと2人の生活が始まって、(夢と現実を)両立していく中での悩みのようなものは、オルガの気持ちを考えたらすごく理解できる。だから、そのオルガの気持ちに寄り添って……エリオと一緒にいることでオルガ自身も変化していくので、その心の変化をすべて見逃さずキャッチできるように、繊細に捉えてしっかり表現できていけたら、という思いで挑みました」
自身は、オルガのように夢と現実の間で葛藤した経験はあまりないとしつつ、20代のころには、もどかしい思いをすることもあったという清野さん。
「20代前半の頃に腰をけがしちゃって……病院では車椅子の一歩手前だったと言われて、『そんなところまで追い込んでいたんだ』と。自分の中では『これからもっとアクションに力を入れていきたい』という時期だったので、これからだったのにな、もっといろんなアクション作品に出たかったのにな、というもどかしさを感じる時期はありました」
収録では、オルガの成長を実感し、思わず演じながら涙ぐむこともあったという。
「『僕がいてもいいの?』というエリオへの、オルガの『あなたなしじゃ意味ないの』というせりふがあって。エリオとの関係に悩んでいたけど、エリオをちゃんと必要としているんだな、一人じゃないんだということをオルガも気づけたシーンで……。オルガも人として成長しているのが見えて、涙ぐみながら演じていたのをすごく覚えています」
◇大人目線、子ども目線での見どころは?
エリオの冒険やグロードンとの友情、そしてオルガの葛藤やエリオとの愛情など、さまざまな見どころが詰め込まれた今作。大人目線、子ども目線での見どころを聞いてみると、清野さんは「大人としては、『こんな時期があったんだな』と懐かしい気持ちになれる」と話す。
「こんなふうに、どこからか湧いてくる自信と好奇心とでいっぱいな時期が自分にもあったな、と懐かしい気持ちになるところが、一つ。あと、『孤独だな』と思う瞬間ってあるけど、この作品を見て、自分のことを大切にしてくれている人、大事に思ってくれている存在が自分にもいるんだな、一人じゃないんだなと改めて感じさせてくれる作品だと思います」
そして子どもたちには、「夢のあるこの世界観を存分に浴びてほしい」という。
「見終わった後に、『きっとこんな世界がどこかにあるんだろうな』という希望のようなものがあふれると思う。子どもの想像力って本当にすごいと思うので、この世界観を全身で浴びてほしいなと思います」と温かい表情で語った。
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