俳優の竹内涼真さん主演の連続ドラマ「再会~Silent Truth~」(テレビ朝日系、火曜午後9時)に出演する俳優の井上真央さん。自身の小学生時代やタイムカプセルの思い出などを聞いた。
◇息子役の綺羅くんは「一生懸命大人になろうとして可愛い」
ドラマは、第56回江戸川乱歩賞(2010年)を受賞した横関大さんの小説「再会」(講談社)が原作。刑事の飛奈淳一(竹内さん)は、小学生時代にある秘密を共有した同級生4人組のひとりで、初恋相手の岩本万季子(井上さん)と再会するが、彼女は新たな殺人事件の容疑者にだった。
井上さんは万季子について、「最初はあまり理解が追いついていかなかった」という。
「みんなそれぞれに大切な人がいますが、万季子にとっては息子が一番大事な存在で、将来を守りたいという思いが強いのだと脚本を読んで感じました。我が子を思うがゆえの行動は、共感を得られたり、応援されるようなものではないけれど、母としての顔だけでなく、一人の女性としての揺れだったり、いろいろな面が見えたら面白いなと思いました」
今まで井上さんが演じてきた女性像とはまた違った面を見せているが、「どんな役でも自分のどこかとはつなげていたいとは思う」と話す。
「万季子のように『子どもに幸せになってほしい』『こう生きてほしい』という母としての理想や正しさを強く持つ人が、一人の人間として、本当はどんな人生を歩みたかったのか。そんなことを考えながら演じています。過去をやり直すということではなく、自分に嘘をつかずに生きていい。そう思える最後にしたいです。
息子の正樹は小学6年生で、多感な時期かと思うので、あまりベタベタするよりも、深い愛情がどこかで伝わればいいかなと思っています」
正樹役の三浦綺羅(きら)さんは「大人な部分と、子どもらしい部分があって、それが面白い」という。
「子どもらしい部分を垣間見せたと思ったら、『どうですか、井上さんは』『僕はこうですね』と大人っぽい会話をすることもあります。ちょうど生意気盛りな年齢だから、一生懸命大人になろうとしているのも感じられて、それが可愛いですね」
◇5歳でデビュー “当たり前”でできない仕事に「感謝」
井上さん自身は5歳から仕事を始めた。
「小学生の頃は、学校も遊びも大好きでした。仕事もしていましたけど、真っ黒に日焼けして、暗くなるまで外で遊んでいる、どこにでもいる子どもでしたね。
生まれ育った場所は自然豊かなところだったので、木登りしたり、基地探しをしたり。ちょっとしたケガをして、仕事場で怒られることもしょっちゅうでした(笑)」
デビューから30年以上たち、長く仕事を続ける中で、一番大切にしていることを尋ねると、「感謝をすること」。
「俳優の仕事を長く続けてきたけど、“当たり前”ではできない仕事だと感じる瞬間は何度もありました。これまで出会ってきた人、今、周りにいる人たちにも感謝を忘れずに、目の前の仕事に向き合っていたいですね」
◇昨年、友人に“再会” 「いつまでも変わらない関係でいられる」
劇中では小学校の同級生とタイムカプセルを掘り起こした。井上さんは「仲のいい友達との交換日記を埋めたことがある」と振り返る。
「小学生のとき、一番仲がいい子とずっと交換日記をしていたんです。同じ男の子が好きで、日記には『今日目が合った』とか『いや、私はこうだった』って……仲がいいのかどうか分からない、ほぼマウントの取り合い(笑)。数冊あったその交換日記は、中学生になったときに『これはちょっと恥ずかしいね』と埋めることになりました。ビニール袋に入れて、『大人になったら出そうね』って友達の家の裏山に埋めたんですが、雨が降って、全部地面から出てきちゃって。『誰かに見られたら困る!』って慌てて回収してもらったんですけど……あの日記、今どこにあるんだろう? できれば、もうこの世に存在していないといいのですが(笑)」
タイトルにちなみ、最近「再会」したものも聞いた。
「中学、高校と一緒だった仲の良い友人と、去年やっと会えました。地元に行く用事があったので連絡してみたらたまたま予定が合って。久しぶりの再会でしたが、記憶がどんどんどんどん蘇ってきて、『その癖、変わってないね』なんて話をしたり。
お互い全く変わっていないけれど、友人は子育てもしているので、この年齢ならではの悩みもあって、大人になったんだなって感じる瞬間もたくさんありました。時間が経っても、変わらない関係でいられる人との再会は、いいものですね」
<プロフィル>
いのうえ・まお 1987年1月9日生まれ、神奈川県出身。2005年、連続ドラマ「花より男子」(TBS系)、2011年公開の映画「八日目の蝉」で第35回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。2011年、NHK連続テレビ小説「おひさま」、2015年、大河ドラマ「花燃ゆ」、2023年、連続ドラマ「100万回言えばよかった」、2025年、映画「サンセット・サンライズ」などに出演。