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女優の田中麗奈さん、秋吉久美子さん、俳優の吉田栄作さんが30日、椙山女学園大学の星が丘キャンパス(名古屋市千種区)で行われた放送中の連続ドラマ「愛(いと)おしくて」(NHK総合、毎週火曜午後10時)のトークイベントに登場した。大人の男女の複雑な恋や愛の形を描いた同ドラマを見て「大人になったら好きだけじゃいられないんだと思った」という女子学生から、恋のアドバイスを求められると、田中さんは「両親に相談すると、意外と合っていて、そういう意見があるんだって(思う)。堂々と両親に話せる恋愛かというのも、自分の中では(恋愛の基準として)ありますね」と語った。
さらに田中さんは「突っ走ることも恋愛の醍醐味(だいごみ)」と前置きしつつ、「自分がどういう人間なのか、どういう人が合っているのかは、自分にしか分からない。失敗しながら、次はこういう自分を出さないでおこうとか、もう少し相手を思いやればよかったとか、学んだりするもの」と語り、「体当たりして、自分の価値観や個性で、自分の恋愛道を貫いてほしい」とエールを送った。
吉田さんは、司会者から「大人になると好きだからといって、ぶつかっていけないこともありますよね」といわれると「もちろん」と即答。「(相手への)思いを大事にしながら自分の中で温め続けるというのも、いいのかもしれない」といいながら、「でも(気持ちが)出ちゃうときは出しちゃう……。そうなるんじゃないかな。たぶん」と控えめに語った。
それを聞いた秋吉さんは「(田中)麗奈ちゃんは大人。(吉田)栄作さんは、まだ子供の恋愛」とばっさり。「子供の恋愛は、取り返しがつく関係。大人の恋愛は、社会の中の自分という位置づけがあった上でどうするかということ」と持論を語り、「両親と相談することは社会と相談すること」と指摘した。
さらに「(社会との関係を)考えながら動くのも純粋じゃないし、バランスを考えるのも愛じゃない。でもバランスを考えないと周囲も傷ついたりする。(だから)愛は、ほかのものと違って割り切ったりすることができない、不思議なウイルスみたいなもの」と解き、女子学生に「お気をつけあそばせ」とちゃめっ気たっぷりにほほ笑んだ。
ドラマは、田中さんが演じる有松絞りの絞り染め作家で30歳の小夏が、秋吉さん演じる師匠で60歳の怜子の恋人に恋心を抱くという展開。怜子の恋人で2人の間で揺れ動く43歳の獣医師の光太郎を吉田さんが演じている。ラブストーリーと並行して、小夏が有松絞りの職人として成長していく姿も描かれている。NHK名古屋放送局が制作し、名古屋市内と岐阜県多治見市、美濃市などで撮影が行われた。
この日は、同校の学生をはじめ、約250人の観客が集まった。田中さんらはドラマに登場する有松絞りや、撮影場所となった多治見市の思い出などを語ったあと、学生からの恋愛相談に応じた。