ロンドンによくあるチェーンレストランのランチ。白身魚は美味でした
アイルランド・ダブリンへ語学留学し、ロンドンに引っ越しをしたエディターでライターのハマコさん=仮名=が、現地の人々とのふれあいなどをリポートする「33歳、海外留学します!」。今回はロンドンとダブリンの治安や食事の違いについてつづります。
◇ロンドン、ダブリンとも「当たり前の心がけ」で自己防衛を
治安は留学時の最重要チェック項目と言っていいくらい大切なことだと思います。私の経験から言うと、両都市とも治安は結構いい。しかし言うまでもなく、日本のレベルとは格段に異なります。飲食店で席に物を置いたまま「ちょっとトイレ」なんていうことは絶対にすすめませんし、混雑した場所で口の空いたバッグを持ち歩くのはハイリスク。あくまで欧州内では相対的にいい方という意味です。
両都市とも、実際に暮らしてみて危険な目に遭ったことはありません。ともに軽犯罪は頻発しているようですが、当たり前の心がけで自己防衛をしていれば巻き込まれることは少ないはず。あえて言うなら、ダブリンは街でホームレスと会う頻度は高いかもしれません。またダブリンは人けのない地区に怖さがあり、通りが一つ変わるだけでガラリと雰囲気が変わるということがよくありました。
好みの問題ですが、私はダブリンよりロンドンの方が安心。東京に似ている分、なじみやすいのかもしれませんし、ごちゃごちゃしていて人の目が多いロンドンの方が、精神的に落ち着けます。
◇ロンドンの和食レストランは玉石混合
食事は極めて難しい問題です。まず、ロンドンはお店の数が多い。つまり各国の料理がどこでも食べられるので、おいしいお店を見つけやすいのです。とは言っても、そういうお店はイタリアンや和食。純粋なイギリス料理では、パブのサンデーローストを食べたことがありますが、これはお世辞抜きに美味でした。
知人が口をそろえて「イギリスはご飯がイマイチ」と言っているので、私は同情モードなのですが、確かにそれを感じることはたまにあります。感動するほどの料理と出会う確率は低いかもしれないけど、その反対の大ハズレもない。今のところはそう感じています。あえて注意点を挙げるとしたら、外国人シェフの和食レストランは玉石混合。残念ながら当たりは少なく……。純粋な和食を求めるのではなく「Japanese Food」を食べるのだという姿勢で臨めば、文句なしに食べられると思います。
ダブリンの食について、私の友人達は「ジャガイモばっかり」と不満を漏らしていました。一度アイリッシュの先生たちに「アイリッシュ料理も試すべきか」と尋ねたことがあるのですが、返ってきた答えは「そんな必要ない」という冷めた一言。可もなく不可もなくという意見。結局、最後まで正式なアイリッシュ料理を食べるチャンスはなかったので、いつか食べて感想を伝えようと思っています。
<プロフィル>
ハマコ(仮名)。1980年生まれ。大学時代に短期留学を経験したものの、その後は英語と無縁の生活に。東京で会社勤めをした後、フリーランスのエディター、ライターに転身。インタビューの仕事の魅力にはまり、「もっと多くの人と直接会話をしたい! 海外の人にもインタビューしたい」とアイルランド・ダブリンへ留学。ダブリンの学校を修了した後、ロンドンへ引っ越した。