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アイルランド・ダブリンへ語学留学し、ロンドンに引っ越しをしたエディターでライターのハマコさん=仮名=が、現地の人々とのふれあいなどをリポートする「33歳、海外留学します!」。今回は現地で日本人とイタリア人の女性に聞いたロンドンでの職探しについてつづります。
◇こだわる余裕なし 就職するのは至難の業
ロンドンでは、うまく行かないことが続いても、めげない強さを持つ日本人とイタリア人の2人の女性に出会いました。私自身の仕事観についても、じっくり考えるきっかけとなった人たちです。
ロンドンに住む40代前半の日本人女性は、大阪のインテリア関係の企業に数年務めた後、ヨーロッパのデザインを学ぶため渡英して、1年ほど専門学校でデザインを学び、就職。10年以上前の当時は、今より労働許可を取りやすい時代背景もあり、入社できたそうです。5年ほど経った時、実家の事情で帰国。その後は関西のインテリア業界で働いていました。
そして、今から約1年前、再びロンドンに戻り、職探しを再開。しかし、法律も厳しくなっており、特にこの数年は、日本人にとってイギリスでの就職はとても難しいものになったと言います。
求人情報探しは、日本と同じで、複数のリクルート情報サイトへの登録と、新聞や雑誌の求人欄のチェック、知人への相談など、あらゆる方向へアンテナを張り巡らせる必要があると言います。ロンドンに支社がある日本企業の情報もチェックし、履歴書を送った数は数十に。場所や職種にこだわる余裕は「ほぼない」と苦労をにじませ、エントリー中の1社の面接が近々あり、それに懸けていると明かしてくれました。
◇それでも就職目指す理由は…
彼女が苦労をしながら再びロンドンでの就職を目指す理由は、イギリス人の旦那様との出会い。びっくりしたのは10年愛を実らせたこと! 日本とイギリスでの遠距離恋愛期間が数年あったのにもかかわらずです。
彼女は「相手がお互いしかいなかったから」と笑いながら話していましたが、このロングスパンは稀なケースだと思いませんか? 遠距離経験者が破局する様子を見てきた私はとても感動しました。旦那様は定職があり、親身になって就職活動を応援してくれているそうです。
◇希望と異なる数カ月契約に イタリア人シェフの女性
イタリア人の女性の職業はシェフ。前述の女性と事情が違い、地元の景気が悪く労働条件に不満があったため、一念発起してロンドンへやって来たそうです。彼女は数カ月ごとに契約を更新する働き口を見つけました。希望は正社員でしたが、ハードルは高く、迷っている時間の余裕も無かったため、妥協して働くことにしたと言います。経験を積んで技術を磨いた後、ステップアップしたいと燃えていました。
ロンドンには、彼女のような動機でやって来るEU圏内の人が非常に多い印象があります。ただ、先日、イギリスが国民投票でEU離脱を決めたことで、状況は変わっていくかもしれません。
<プロフィル>
ハマコ(仮名)。1980年生まれ。大学時代に短期留学を経験したものの、その後は英語と無縁の生活に。東京で会社勤めをした後、フリーランスのエディター、ライターに転身。インタビューの仕事の魅力にはまり、「もっと多くの人と直接会話をしたい! 海外の人にもインタビューしたい」とアイルランド・ダブリンへ留学。ダブリンの学校を修了した後、ロンドンへ引っ越した。